コミュニティメンバーの声を反映した共創プロモーション。クラシエが取り組む「あのねおふろ」企画の裏側とは

「ママと子どもの毎日のバスタイムを楽しみな時間にする」を実現する「mä&më Latte(マー&ミー ラッテ)」のファンコミュニティ「mä & më time」を運営するクラシエ株式会社。コミュニティを開設してから、さまざまな施策に取り組んできました。
今回はコミュニティメンバーの声を活かしてプロモーションを展開した事例を紹介します。

クラシエ株式会社
左:ヘアケアマーケティング部 課長 綿引志帆氏
右:宣伝・販促部 係長 駒村友紀氏

コミュニティのお客様の声から生まれた「あのねおふろ」というワード

──ボディソープのプロモーションに「あのねおふろ」という言葉を活用するとのことですが、「あのねおふろ」という言葉が生まれたきっかけを教えてください。

駒村様:お客様で構成されるコミュニティの中にスターティングメンバー8名のグループがあります。そこで新商品の発表を控えていたタイミングで毎日の親子バスタイムが楽しみになるアイデアを募集したところ、メンバーであるmoppyさんから「あのねおふろ」というアイデアをいただきました。

──なぜ「あのねおふろ」をプロモーションに活用しようと考えたのでしょうか?

綿引様:「mä&më(マーアンドミー)」では「わたしにも、こどもにも、うれしい。」をコンセプトにしており、そのなかでもお風呂場での親子のコミュニケーションを重視していました。「あのねおふろ」は小さなお子さんとバスルームで会話をするイメージが膨らむすごく良い言葉だと直感的に感じたのです。

駒村様:綿引が言うように我々が直感的にいいなと感じたということもありますし、ブランドとしても「ふたりの時間を美しく」というテーマを掲げており、それに非常にマッチしたこともプロモーションに活用した理由の一つです。

個人的には、親子揃って湯船に浸かって会話をする文化は日本特有ではないかと思っています。そのため、「あのねおふろ」という言葉が日本のママ・パパに深く共感いただけるのではないかと思いました。また「mä&më」の顧客層である未就学児は、よく「あのね」という言葉を枕詞につけて話し出すという実体験もあり、親子でお風呂で会話するイメージがしやすいと思いました。

プロモーションを進めるなかで感じたコミュニティの存在の大きさ

mä & më Latte ブランドサイト

https://www.kracie.co.jp/ma-me-latte/anone-ofuro/

──ブランドのことをずっと考えているお2人だからこそ、感覚的にいいなと思えたのかもしれないですね!続いての質問ですが、お客様の声をプロモーションに活かすことで起きた変化について教えてください。

綿引様:これまでも我々が一方的に発信したいことを発信するというよりは、世の中のママの声を聴きながらプロモーション施策を作っていました。今回が今までと大きく違ったのは、さらにお客様の声を施策の中心に置いたことだと思っています。また、今までは商品が出来上がってからプロモーションを考えていく流れだったのですが、今回は商品開発を進めながらプロモーションを考えていきました。

2022年頃からお客さんと一緒にパッケージのデザインを考えるなどの取り組みをスタートさせており、商品の開発自体をお客様と一緒に進めていくようなことはあったのですが、プロモーションまで連動させるというところまでいたってはおりませんでした。

駒村様:今までとガラリと大きく変えたというのはないと思っています。しかし、コミュニティを立ち上げたことで、お客様と関係性を構築したうえで密にコミュニケーションができる状態を築けたのは非常に大きかったと考えています。「あのねおふろ」というワードは決して狙ってもらいにいったのではなく、身近に相談できるお客様が増えたからこそ抽出できたワードだと思います。コミュニティがあることでお客様から何かヒントがもらえるのではないかという期待感はずっとありましたね。

──では、社内や社外の反応はいかがでしたか?また、コミュニティを活用することで企画の内容や進めやすさに変化はありましたか?

駒村様:社内・社外問わず「あのねおふろ」に対してネガティブな意見はありませんでした。社外の広告代理店さんにもコミュニティから出てきたアイデアだということは事前に伝えていましたが、そのことも後押しになってプロモーションに活用することが決まっていきました。「あのねおふろ」というブレない柱ができたことでプロモーション施策の展開はスムーズになったと思います。

──ブレない柱ができたというのは大きいですね!今回のプロモーションでお客様の声や写真をイラストにした店頭POPを作成するとお伺いしましたが、そのような取り組みは元々積極的に行っていたのでしょうか?

綿引様:販促物としての店頭POPは半期に1回作っていますが、従来はどういう髪の仕上がりになるか、どんな香りがするかのような商品の特徴を訴求するような内容の店頭POPが多かったと思います。今までお客様の声を活用した店頭POPを作ったことがないわけではなかったのですが、今回は全体のプロモーション企画に店頭POPの制作も含まれていたというのが従来との違いかもしれません。

お客様と共に創りあげたプロモーションを必ず成功させたい

──詳しく教えていただき、ありがとうございます。次に、綿引様はお客様との共創関係について、どのようにお考えですか?

綿引様:我々は社内での提案会議の際に必ず要素に組み込んでいるのがお客様との共創です。メーカーが作りたい商品を作るというよりは、お客様が本当に欲しいと思ってもらえる商品を提案することを心がけています。そのようななかで、コミュニティを立ち上げて、お客様と直接繋がれる場所ができたというのは我々にとってとても貴重なことだと思っています。また、お客様の声を直接聞いて商品開発を進めていくのは我々のブランドらしい取り組みだとも思いますね。

──最後に、新商品発売の意気込みを教えてください。

駒村様:新商品を発売するのはドキドキする部分もあるのですが、お客様からどのような反応をいただけるのか楽しみな部分もあります。せっかくmoppyさんにいただいたアイデアなので、多くの方からの共感を集められたらいいなと思っています。

綿引様:ブランドとして重要なカテゴリーになる商品なので、必ず成功させたいですね。この機会にお客様と共創してプロモーションまで作り上げることができたことは本当に良かったと思っています。たくさんのお客様に共感してもらえれば嬉しいですし、お客様の毎日のバスタイムが楽しみな時間になることを願っています。

──ありがとうございました。

コミュニティメンバーが語るブランドへの想いとは?愛着度100%からさらにブランドへの愛が深まる共創ストーリー

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

関連記事

顧客起点マーケティングを実施するなら

ロイヤル顧客プラットフォームcoorum

ユーザーコミュニティ施策に関するお問い合わせやご検討中の方はお気軽に資料請求下さい。

 

This will close in 20 seconds