コミュニティマーケティングの成功事例は多い?導入の効果や成功のコツを解説

2023-11-21 コラム

コミュニティマーケティングとは、コミュニティを通じて顧客との関係性を築く手法です。人口の減少や価値観の多様化により市場が変化するなかで、新しいマーケティング手法として注目されています。
本記事ではコミュニティマーケティングが注目される理由や導入の手順を解説し、導入の成功事例をご紹介します。

コミュニティマーケティングとは?注目される理由や成功させるポイントを紹介

コミュニティマーケティングが求められる理由

従来のマーケティングが広告などにより数多くの潜在顧客にアピールする手法であるのに対し、コミュニティマーケティングは既存顧客を対象に行われます。人口減少やSNSの普及といった時代の変化により、コミュニティマーケティングを導入する企業も少なくありません。

コミュニティマーケティングが求められる理由について、詳しくみていきましょう。

人口の減少

少子高齢化による人口減少で、国内市場は今後縮小していく傾向にあります。企業が売上・業績を伸ばすためには、これまでのような不特定多数をターゲットにしたマーケティング手法だけでは対応できない状況です。

そのため、新たに市場を開拓するのではなく、既存顧客との長期的な関係を築いていくコミュニティマーケティングが注目されています。

コミュニティマーケティングは顧客のロイヤリティを高めるため、LTV(顧客生涯価値)を最大化して長期的な売上アップに貢献します。

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SNSの普及

コミュニティマーケティングが求められる理由には、TwitterなどSNSの普及もあげられます。SNSとスマホが一般に広く普及したことで個人の発信力が高まり、顧客はただ商品・サービスの利用者という立場を超え、自社の商品・サービスをアピールする役割も果たしているのです。

また、SNSでは顧客と直接つながることもでき、生の声を拾って商品・サービスの改善にも役立ちます。

オンラインコミュニケーションの発達

近年はコロナ禍や働き方改革の影響でテレワークが増え、デジタルシフトが加速しています。

対面のコミュニケーションが満足に取れない現状でインターネットでのつながりを求める人も増えており、オンラインによるコミュニケーションのハードルが下がっていることも、コミュニティマーケティングに注目が集まる理由といえるでしょう。

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コミュニティマーケティングの効果

コミュニティマーケティングの実施で得られる主な効果は、以下のとおりです。

  • 顧客ロイヤリティの醸成とLTVの向上
  • 顧客のリアルな意見を拾える
  • カスタマーサポートの工数削減

コミュニティマーケティングでコミュニティが活性化することで、企業への愛着や信頼、親しみやすさといった顧客ロイヤリティが醸成されます。

顧客ロイヤリティが向上することでLTVの最大化も期待できるでしょう。LTVとは顧客が自社と取引を開始してから終了するまでの期間にどれだけの利益をもたらしてくれるかの指標です。LTVの最大化により、長期的な業績アップが期待できます。

コミュニティにはすでに商品・サービスを利用し、その内容を知り尽くしているコアな顧客が集まります。商品・サービスへの一歩踏み込んだ感想や率直な意見、不満など、通常ではなかなか拾えないリアルな声が届けられるもメリットです。

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これらリアルな声・反響は商品・サービスの改善に役立ち、新たな開発にもつながるでしょう。

また、コミュニティマーケティングはカスタマーサポートの負担を軽減します。コミュニティでは顧客の質問に対し、別の顧客が自発的に回答するという交流が行われるためです。コミュニティ内で解決が図れるため、カスタマーサポートへの問い合わせが減り、人材不足の問題も解消できます。

コミュニティマーケティングの導入が向いている企業とは

コミュニティマーケティングの施策は企業によって向き不向きがあり、すべての企業におすすめというわけではありません。顧客の数が多い、あるいは顧客が共通の目的を持っている企業ほど、コミュニティマーケティングの効果を得られやすくなります。

コミュニティマーケティングの導入が向いている企業について、詳しくみていきましょう。

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顧客数が多い

コミュニティマーケティングはコミュティを活性化させることで効果を得られる手法であるため、顧客数が多い企業ほどメリットが高くなります。

顧客数の目安は、BtoB企業で100社以上、BtoC企業で1,000人以上です。顧客数が少ないとコミュニティの参加者も少なく、活性化は期待できません。コミュニティマーケティングの導入を検討している場合、顧客数を判断材料のひとつにするとよいでしょう。

単に顧客数が多いというだけでなく、どれだけロイヤリティの高い顧客がいるかという、質の部分にも着目しなければなりません。

顧客の目的に共通性がある

商品・サービスを利用する顧客が共通の目的を持っている企業はコミュニティが盛り上がりやすく、コミュニティマーケティングの施策が向いています。

例えば、調理器具であれば「おいしい料理を作る」ソフトウェアであれば「効果的な使い方」などが共通の目的です。

コミュニティは共通の目的についての話題があると活発な意見交換が行われやすく、活性化が期待できます。企業側は顧客のやり取りをみて、新しい発見をすることも多くなるでしょう。新商品の開発についてアイデアを得られるかもしれません。

コミュニティマーケティング導入の手順

コミュニティマーケティングを成功させるには、手順を踏む必要があります。大きく分けて、以下のようなステップで実施します。

  • 目的を明らかにする
  • 社内に周知する
  • コミュニティを作るツールを選ぶ
  • 運用ルールやマニュアルを作る

特に、開始前にコミュニティの目的やゴールを明らかにすることは重要です。

コミュニティマーケティングの導入手順についてご紹介します。

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目的を明らかにする

コミュニティマーケティングの実施において特に重要なのが、目的の明確化です。コミュニティは基本的に顧客同士の自主的な参加で進められるため、自由な意見が集まる一方で話題が別の方向にそれやすい側面もあります。

目的を定めずに運用すると方向性が定まらなくなり、コミュニティを立ち上げた意味がなくなるでしょう。参加者がぶれることなく目的を共有できるよう、どのような目的のコミュニティを作るのか明文化することが大切です。

社内に周知する

コミュニティの活性化により顧客ロイヤリティを醸成するコミュニティマーケティングは、短期間で成果が出る手法ではありません。腰を据えて長期的に取り組む施策であり、あらかじめ時間がかかることを社内に周知して理解を得ることが大切です。

十分な周知のないまま進めると、「成果が出ないのになぜ続けるのか」という批判も出てくるでしょう。コミュニティ活性のために時間をかける必要があること、コミュニティマーケティングは今後の経営において重要な施策であることを周知徹底させましょう。

コミュニティの方法を決める

目的を明確にしたら、目的に合うコミュニティの方法を選びます。方法は大きく分けてコミュニティサイトとSNSの利用の2つで、それそれの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

ファンコミュニティ

自社でファンコミュニティを立ち上げる方法です。コミュニティの活性化により顧客ロイヤリティを醸成したい場合に効果があります。

ファンコミュニティの成功事例8選

質疑応答やQ&A、商品の活用法といったコンテンツを作り、参加者が投稿するという運用を行います。ファンコミュニティの運営にはスキルが必要になるため、自社にリソースがない場合には必要な機能が搭載された外部のツールを利用するのもよいでしょう。

ファンコミュニティは参加者や投稿数などを把握しやすく、コミュニティマーケティングの成果を分析しやすいのがメリットです。

ただし、有料のツールを利用する場合はコストがかかり、予算との調整も必要になるでしょう。また、顧客に登録してもらうなど、集客には一定の手間と時間が必要かかります。

SNS

SNSでは、ハッシュタグを活用してコミュニティを構築できます。Twitterでは検索のトレンドを分析できる「Twitterアナリティクス」という公式の解析ツールがあり、成果のチェックもできるのがメリットです。

SNSはコストがかからず、すぐに始められるため自社でコミュニティサイトの立ち上げが難しい場合や、コミュニティマーケティングを試行してみたいというときに役立ちます。

多くの参加者がさまざまな交流を行うコミュニティサイトに対し、SNSは基本的にタイムライン上への投稿とほかのユーザーからのリアクションという交流に限定されます。顧客ロイヤリティの醸成を目的とする場合、コミュニティサイトの方が適しているでしょう。

運用ルールやマニュアルを作る

コミュニティの方法を決めたら、運用ポリシーやガイドラインなどルールを決め、マニュアルを作りましょう。サイトの目的や利用方法・禁止事項・免責事項・投稿を削除する基準などを作り、オンライン上で公開します。ガイドラインの作成は、トラブルを未然に防ぐためにも必要です。

ガイドラインは他社のコミュニティでも公開されているため、作成する際は参考にしてみるとよいでしょう。

コミュニティマーケティングの導入に成功した8つの事例

コミュニティマーケティングを導入して成功している企業は多く、それらの事例はこれから導入する際の参考になります。コミュニティマーケティングはBtoB企業、BtoC企業のどちらでも、一定の顧客数がいれば効果が期待できるでしょう。

ここでは、コミュニティマーケティングに成功したBtoB企業、BtoC企業それぞれの事例についてご紹介します。

サイボウズ株式会社

ソフトウェアを開発するサイボウズ株式会社は、誰でも気軽に参加できる法人向けのユーザーコミュニティ「キンコミ」を運営しています。同社では企業が自由にカスタマイズできる業務改善クラウドサービス「kintone」を提供しており、サービスの活用をサポートする目的でコミュニティサイトを立ち上げました。

同社は「チームワークあふれる社会を創る」を理念にしており、チームワークには顧客も含まれています。顧客とはただ商品を売る・買うという関係性ではなく、喜んでもらうことで企業側も喜ぶという関係性を意識しています。これは自社のファンづくりにつながり、コミュニティサイトの運営もその一環です。

キンコミの運営ではコミュニティに気軽に参加する顧客が増えており、安心して投稿してもらえるようになっています。

今後は、書き込むことへのハードルを感じている顧客をできる限り減らし、誰もが気軽に参加できる場にしていくことを目標にしているということです。

BtoB・SaaS企業のコミュニティ担当者が話します!ユーザーカンファレンス サイボウズ様×オービックビジネスコンサルタント様 パネルディスカッション

NECソリューションイノベータ株式会社

NECソリューションイノベータ株式会社は、ソフトウェア開発やシステム設計など幅広い事業を手がける会社です。DX事業の一環でRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の支援を行っており、RPAに関するオープンコミュニティを立ち上げています。

オープンコミュニティを作ることで社内では業界や社会全体を考える機会が増え、チーム内で新しい発想やアイデアが活発に生まれるようになったということです。

また、オープンコミュニティを通して顧客の声を集めることができ、それを踏まえで事業が持つ意味が深まっています。

コミュニティでは、RPAを導入してから社内展開が進まず頓挫してしまうようなケースに対応でき、解決が可能です。まだ立ち上げてから日は浅いものの、実際にRPAを使う顧客が持つノウハウを集め、コミュニティや業界を盛り上げることを目標にしています。

株式会社DMM Boost

株式会社DMM Boostは、LINE公式アカウントの機能拡張ツールを提供する会社です。ECサイトを運用する企業に向け、顧客管理の効率化や顧客満足度向上を支援しています。

同社では新しいサービスの認知度を高めるため、コミュニティサイト「Booster(ブースター)」を開設しました。市場での認知度を向上させるには既存顧客の熱量を高め、顧客から魅力を発信してもらうことも必要だと考えたのが開設の理由です。

ただ名前だけ知っているという薄い認知の状態ではなく、交流をとりながら深いレベルで認知されるためにコミュニティの導入を決めました。コミュニティでの交流では顧客の成功事例の中身がよくわかるようになり、成功事例を紹介するマーケティング記事の質も高まっています。

一般社団法人SNSエキスパート協会

一般社団法人SNSエキスパート協会は、企業・団体向けにSNSマーケティングの知識・方法を習得する機会を提供している団体です。同協会が主催する「SNSエキスパート検定プログラム」の合格者が、検定受講後もオンライン上で交流するためのプラットフォームを運営しています。

プログラムは講義やテストという形式のため、業界内の最新情報や具体的な事例を網羅できないという課題があります。また、合格者からは「合格後も講師とつながれる場がほしい」や「合格者同士で交流できる場がほしい」という要望がありました。

そのような課題の解決や要望の実現を目指し、コミュニティの導入を決めました。導入により合格後も継続してつながる場所を提供でき、参加者同士が主体性を持って、情報共有や相談を行いながら学ぶことができます。

コミュニティでは、受講者同士が自発的に交流を行っている状況です。

コミュニティがあることで、全国各地から受講に来ている地方在住の人が受講後に地元に戻ってからも、孤独を感じずに学び続けることができます。

株式会社カインズ

株式会社カインズは、ホームセンターチェーンの経営をメインに行う会社です。DIYを楽しむ顧客同士がオンラインとオフラインでつながるコミュニティ「CAINZ DIY Square」 を2021年に開設し、わずか1年で活性化を実現しています。

コミュニティサイトは、顧客が店舗でのワークショップに参加したあと、作った作品の活用などをシェアし合うオフラインの交流場所として利用されているのが特徴です。

DIYのやり方がわからない場合にはコミュニティで発信することで回答を得られ、作ったDIY作品を投稿することで「いいね」などのコメントを付けてもらえるなど、活発な交流が行われています。

コミュニティの盛り上がりを後押ししているのが、ワークショップというオフラインの場で顧客同士が出会えることです。オンラインで交流していた参加者と偶然ワークショップで出会うなど、オンラインとオフラインのつながりがサイトの活性化を促進しています。

顧客体験とロイヤリティを高める、カインズのファンコミュニティの5つの機能を大解説!

株式会社ルネサンス

スポーツクラブや介護リハビリ施設などを運営する株式会社ルネサンスでは、コミュニティ「RENAISSANCEColors(ルネサンスカラーズ)」を運営しています。スポーツクラブに通う顧客に向けて、オフラインだけでなくオンラインでもコミュニケーションを取り、ロイヤル顧客の醸成やLTVの向上を目指しています。

サイト立ち上げのきっかけは、コロナ禍によりスポーツクラブが全店舗休館になったことです。顧客とつながり続け、接点が持てる場所としてサイトを開設しました。

サイトができる前は、顧客がどのようなことに価値を感じているのか把握できず、店舗スタッフが直接話を聞いても、その内容が企画にまでつながらないのが課題でした。

そこで、オンラインのコミュニティを作ることで顧客の要望や自社の気に入っているところを理解し、サービスに活かしたいと考えたのです。

運営ではコミュニティ上でスタッフからレッスンへの参加を呼びかけたところ、実際に参加してくれたというような成果も生まれています。

ロイヤル顧客の育成とLTVの向上を目指し、coorumを導入。二人三脚で目指す、リアルとデジタルが融合したコミュニティとは

株式会社コメダ

全国に喫茶店チェーンを展開する株式会社コメダは、コミュニティサイト「さんかく屋根の下」を運営しています。「デジタルでのLTVを最大化させる」をミッションに掲げており、約1万人が会員登録しています。

同社では各店舗ごとに「常連客」すなわちロイヤル顧客がいますが、店舗だけでなく、「コメダ」として顧客とつながりたいという想いが開設のきっかけです。

今後はコミュニティ内でアクティブに活動する顧客の数を増やし、さらに顧客のロイヤリティを高める運営を目指しています。

「より多くのお客様が交流ができる」コミュニティを。株式会社コメダが運営する「さんかく屋根の下」がcoorumを選んだ理由。

株式会社Melon

株式会社Melonは、サブスクリプション型のサービスを提供する会社です。同社では顧客満足度の向上を目的に、コミュニティの運用ツール「coorum(コーラム)」を導入しました。

サブスクリプションというサービスでは顧客に満足してもらえるサービスを提供することで、サービスを継続してもらうという形式です。そのためには、オンライン上の顧客接点を増やし、体験価値をサービス全体に上げることが必要です。そのため、運用ツールを導入するに至りました。
コミュニティでは顧客同士が悩みを共有し、解決していくことが良い体験になってプラスの感情を生み出すことを目指しています。また、プラスの感情はロイヤリティを高め、最大化を図れると考えています。

コミュニティマーケティングで顧客ロイヤリティを高めよう

コミュニティマーケティングは顧客のロイヤリティを高めて顧客単価を上げ、業績の向上に役立てる手法です。顧客数が多く、商品・サービスに対し顧客が共通の目的を持っている企業に向いています。コミュニティマーケティングに取り組むことで顧客のリアルな意見に触れ、商品・サービスの改善に取り組むことも可能です。

コミュニティマーケティングを導入している企業は多いため、ぜひ成功事例を見て自社が取り組む際の参考にしてください。

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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