コミュニティマネージャーとは?求められるスキルや仕事内容・動き方を解説

2024-07-23 コラム

企業がお客様と交流を図る目的でファンコミュニティを持つことが増えてきました。そのファンコミュニティを運営するなかで、「コミュニティマネージャー」という職種が生まれました。コミュニティマネージャーはビジネスにおいて重要な役割を担うであろう職種として注目されつつあるのです。そこで、今回はコミュニティマネージャーの役割や適性などについて解説します。

コミュニティマネージャーとは

「コミュニティマネージャー」とは、コミュニティマネジメントを手掛ける役職、またはそれを担当している人のことです。

コミュニティマネジメントとは、特定のコミュニティを管理(マネジメント)することをいいます。言葉の意味からするとさまざまなコミュニティがその対象となりますが、昨今の情勢を鑑みると、いわゆる「オンライン」の領域(SNSなど)がマネジメントの対象になるケースが多いです。

昨今、コミュニティーマネージャーはアメリカで最も注目される「新しい職種」のひとつです。FacebookやTwitterをはじめ、Web上に確認できるあらゆるオープン型コミュニティを「安全な場」としてマネジメントする存在として活躍します。

従来型の職種のように、特定の学位をとったからその資格があるというわけではなく、経験の面においてもこれといって決め手となる必要条件があるわけでもありません。もちろん、コミュニティマネージャーとしての「適正」や「求められるスキル」はありますが、逆にそれらを持ち得るのであれば特定の資格や学歴を必要とせず、誰でもコミュニティマネージャーとして活躍することができます。

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マーケティングとコミュニティの関係

コミュニティマネージャーが関わることになる「コミュニティ」は、企業活動の中でも重要なアクションの1つである「マーケティング」とどのように関わるのでしょうか?

どうやってこの広い世の中から「使いたい」「自分と関係がある」と思ってくれそうな人を見つけるか、そのための有効な手法の一つが「共通の関心軸」を持つ人が集まるコミュニティを活かしたマーケティングなのです。

SNSが普及し、多くのユーザーがTwitterやインスタグラムといった領域において情報発信・情報共有を行っています。その影響はすさまじく、いわゆる「バズる」「炎上」などの爆発的な情報拡散の影響は企業活動においても無視できない存在にまで成長しました。

こうした領域において発生するコミュニティには、少なからず「共通点」が存在します。例えば「〇〇のファン」「△△を趣味としている」といった共通点です。そうした共通点を持つコミュニティにおいて、適切に情報を発信し、共有してもらうことにより、商品・サービスの認知やトラブルシューティングなど、顧客体験のさまざまな段階においてユーザー間での「熱の高まり」をコントロールまたは活性化することができるのです。

マーケティングにおいても、コミュニティからユーザーの現状を知り、自社の方針決定を左右する情報も得ることができます。しかし、それはあくまでも「健全に機能しているコミュニティ」であることが不可欠です。間違った情報が横行しているコミュニティでは、所属するユーザーは正しい情報を共有していません。

そこで活躍するのが、コミュニティを正常に機能できるようにコントロールする役割をもったコミュニティマネージャーなのです。コミュニティマネージャーは適切な情報を発信してユーザー間のやりとりを活性化すると同時に、間違った情報が発信されている状況を放置しないためにユーザーの行動を監視し、必要に応じてユーザーに対して適切な処置を行うことを主な行動内容としています。

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社内のコミュニティマネージャーに求められる知識

社内におけるコミュニティマネージャーには特別な資格や学歴、経歴などは求められませんが、以下のような知識を保有していると仕事の質を高めることができる可能性があります。

  • マーケティング/ブランディング
  • PR
  • 顧客サービス/テクニカル・サポート
  • 商品開発/品質管理
  • セールス/ビジネス開発

「マーケティング/ブランディング」の知識は、自社の求める情報を取得し、自社からの情報発信を適正に受け止められるコミュニティの醸成に役立ちます。

「PR」「セールス/ビジネス開発」の知識は、自社の商品やサービス、ブランドをいかに魅力的にアピールし、販売等に関する情報をわかりやすく説明できるでしょう。

「顧客サービス/テクニカル・サポート」「商品開発/品質管理」の知識は、コミュニティ内でユーザーが求める情報を適切に取捨選択し、情報発信・情報訂正に役立てることができます。また顧客のニーズにクイックに対応したサービスを提供し続けるために重要です。

コミュニティマネージャーが必ずしも上記に当てはまる必要はありませんが、各部門の知識があるとコミュニティ運営に活かしやすいかもしれません。コミュニティマネージャーに対して何の分野において特にフォーカスを当てて活躍してもらいたいか洗い出し、それに応じて必要な知識・経験を備えた人材が選任すると良いでしょう。

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コミュニティマネージャーの種類

コミュニティマネージャーは、管理する対象のコミュニティにより4種類に分類されます。

  • 顧客獲得型
  • 組織活性型
  • 生活創出型
  • 購買促進型

同じコミュニティマネージャーでも、目的に応じて業務内容や運営の戦略は大きく異なります。自身がコミュニティマネージャーである場合は、どの種類と類似しているか把握しておくと、スムーズな運営につなげられるでしょう。

以下では、それぞれの種類について詳しく解説します。

顧客獲得型

顧客獲得型は、顧客やユーザーとの交流を目的としたコミュニティや、SNSなどのプラットフォームを統括するコミュニティマネージャーです。マーケティング戦略を軸としており、認知度の向上や新規顧客の獲得、既存顧客のロイヤリティ向上を目的とします。

新規顧客獲得の機会となるイベントの企画や、メンバー同士が意見交換できる場を提供することで、多方面からのアプローチが可能です。顧客との結びつきが強くなるため、競合優位性を保ちやすく、マーケティング施策にも大きな効果を発揮するタイプといえるでしょう。PRや広報に寄ったコミュニティをイメージするとよいでしょう。

組織活性型

オンラインサロン、社内コミュニティ、シェアオフィスなど、コミュニティ活性化に働きかけるのが組織活性型です。

同じ目的を持った人が集まりやすいコミュニティの中で、メンバー同士の信頼関係やエンゲージメントを深め、新しい価値創造や各々の目標の達成、またコミュニティの認知度向上を目指します。

コミュニティマネージャーは、主に社内報の作成やイベントや組織内のメンバー同士の交流会の企画・運営などを努めます。ときにはメンバーの間に入り、調整や意見収集が必要です。

生活創出型

生活創出型は、地域居住などの生活に密接したコミュニティを統括するマネージャーです。地域での集まりや商店街、地域密着型のイベントなどが該当します。

地域住民との信頼関係を築き、防災や減災、環境問題など、地域が抱えるさまざまな問題を解決することが求められるでしょう。

また、ワーケーションや多拠点生活など新しい生活様式を採り入れる人が増えたことでも、地域住民との交流機会や地域活性化につながるプロジェクトの必要性は高まっています。

定期的なイベントの企画・実行を行うことで、新しい価値観やアイデアを創出する機会を作るのも、コミュニティマネージャーの役割です。

購買促進型

購買促進型では、コミュニティ内の活動を通し、自社製品やサービスの認知度向上に向けた施策を行います。

ユーザーインタビューや、顧客との座談会の実施が該当します。コミュニティの活動を通してユーザーの意見を引き出した意見交換や、商品・サービスの魅力を伝えることで、新規顧客やファン度が低い顧客へのアピールが可能です。

広告だけでは伝わらない情報を発信できるため、より効果的な購買促進ができます。コミュニティマネージャーの企画次第で、認知度の向上や業績の拡大が期待できるでしょう。

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コミュニティマネージャーと類似する職業

コミュニティに関係する職業にはいくつかの種類があり、コミュニティマネージャーに類似しているものもあります。

  • コミュニティデザイナー
  • コミュニティリサーチャー
  • コミュニティビルダー

なかにはコミュニティマネージャーと業務内容が被るものや、企業によって定義が異なる職業もあり、混同することもあるでしょう。以下では、それぞれの職業の特徴やコミュニティマネージャーとの違いについて詳しく解説します。

コミュニティデザイナー

コミュニティデザイナーは、主にコミュニティの設計や育成をサポートする仕事です。たとえば、特定の分野に関心を持つ人同士をマッチングさせ、コミュニティとして活動できるような支援を行います。

複数のコミュニティをデザインすることもあり、メンバーとコミュニケーションを取りながら改善を重ねていく点は、コミュニティマネージャーと類似しています。

しかし、コミュニティデザイナーの場合はコミュニティが主体となり、あくまでサポートすることが特徴です。

コミュニティリサーチャー

コミュニティリサーチャーは、主にコミュニティに所属する人々のインタビューやアンケート、行動の観察などの調査をする仕事です。リサーチにより顧客ニーズを多角的に分析し、プロモーションにつなげます。

共通の分野に関心を持つ人たちを集めてコミュニティを結成し、必要に応じて調査を行うためのイベントの企画や、メンバーのインタビューなどを行うこともあるようです。主にリサーチに重点をおいている点で、コミュニティマネージャーとは異なります。

コミュニティビルダー

コミュニティビルダーは、コミュニティをゼロから立ち上げて取り組みを広め、メンバーを支援する仕事のことです。

業務内容は会社によりますが、主にイベントのワークショップの企画やコーディネート、メンバー同士のマッチングの促進などがです。

たとえば、コミュニティ内のメンバーが抱える課題を把握し、メンバーの中で課題解決につながる人をコミュニティビルダーが探し出し、マッチングできるような企画を考えることもあります。

しかし、コミュニティマネージャーとほぼ同じ業務内容でも、「コミュニティビルダー」と名乗ることもあるため、違いが曖昧な場合もあります。

上記それぞれの職業は、3つまとめて担うコミュニティマネージャーもいたり、企業によって意味する職種が違ったりなどで、境界線は曖昧です。中には、コンサルティングの立ち上げサポートや運用支援を行ってくれるような会社もあります。

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企業がコミュニティを持つメリット

コミュニティマネージャーは自社のコミュニティを仕事の領域としますが、では、企業が自社コミュニティを持ち、コミュニティマネージャーにその管理を任せることにどのようなメリットがあるのでしょうか?

顧客エンゲージメントの向上

1つ目のメリットは「顧客エンゲージメントの向上につながる」ことです。

企業が自社コミュニティを構築・管理することは、顧客が企業とつながる「場」を提供することになります。顧客を獲得し、自社に結び付けておくためには、まず「自社について知ってもらう」ことが必要であり、「継続的な結びつきの場」としてコミュニティは機能します。

顧客の声の収集ができる

2つ目のメリットは「顧客の声を集めることができる」ことです。

コミュニティ、特に企業関連のコミュニティにおいては、特定の商品・サービス・ブランドのユーザーが集まります。ユーザー同士で、または企業とユーザー間で商品やサービスに関するさまざまな意見が交換されるのです。

一般的な掲示板のようなコミュニティでは、自社に関する情報を選定するだけでも時間がかかってしまいますが(そもそも対象のコミュニティに自社関連の情報が発信されていない場合もある)、自社コミュニティであれば自社に関連する情報が中心にやりとりされています。

自社が提供する商品やサービスについて、顧客からのフィードバックを収集し、新規商品・サービスの開発や、既存商品・サービスの改善につなげることができるのです。

お客様と継続的なコミュニケーションがとれる

3つ目のメリットは「お客様と継続的なコミュニケーションがとれる」ことです。

これは上記見出し2つ目のメリットに近い内容ではあるのですが、自社コミュニティを構築して運用することにより、場合によっては顧客が単なる顧客ではなく、自社にとって大きな存在になる可能性があります。。オンラインコミュニティ上で、お客様と継続的なコミュニケーションを取れることによりり、お客様に喜んでいただける場や、楽しい・共感・共創が生まれ、双方のメリットにつながる新しいアイデアや、問題に対する解決策を編み出す「場」として、コミュニティが機能します。

場合によっては、顧客が持っているビジネスやコミュニティとコラボすることで、自社ビジネスやコミュニティをさらに成長させることができる可能性もあります。従来の手法であればチャンネルは限定的でしたが、自社コミュニティを持つことにより幅広い顧客に対してチャンネルを開放することができるのです。

ロイヤリティ向上

4つ目は「顧客のロイヤリティを向上させる」ことです。ここで言うロイヤリティとは、企業や商品・サービスに対する「愛着」や「信頼」を意味します。

コミュニティを通じて顧客との意思疎通を密にすることで、顧客ロイヤリティを高めることができます。ロイヤリティの高まった顧客は商品やサービスの継続利用、リピート率の向上だけでなく、知り合いに商品・サービス・ブランドを推奨することによって新規顧客の獲得につながる可能性もあります。

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コミュニティマネージャーに求められるもの

次に、コミュニティマネージャーに求められる4つの役割について解説します。

コミュニティの推奨者であること

1つ目にコミュニティの推奨者であることが求められます。

コミュニティマネージャーは、コミュニティにおいてユーザーを代表していることが必要不可欠です。コミュニティマネージャーは企業の人間ではありますが、同時にコミュニティに参加している個人として、そのコミュニティに所属しているユーザーの代表としてもふるまう必要があります。

ユーザーの代表としてコミュニティに所属するユーザーの意見をよく聞き、要求やニーズに応えなければなりません。つまりコミュニティに対して「企業の人間」として、同時に「コミュニティに参加している個人」としても、双方の立場という特殊な立ち位置として関わっていく必要があるのです。

ブランドの伝道者であること

2つ目にブランドの伝道者であることが求められます。直近では伝道師を「エバンジェリスト」と表現されることもあります。

コミュニティマネージャーは、コミュニティにおいて商品・サービスを従来型のマーケティングと協議により販売促進していく役割を担います。その役割を果たすためにはブランドの信頼性を高めることが重要です。

コミュニティマネージャーがブランドの信頼を高めるためには、コミュニティにおいてコミュニティマネージャーが信頼されていることが望ましい状況となります。「伝道者」という表現は古風かもしれませんが、要するに「この人はブランドのプロである」と思われることで、コミュニティマネージャーが発信する情報の信頼性や価値を高めることができるのです。

それと同時に、コミュニティマネージャー自身が商品やブランドのファンで、心からの発信ができる存在であることが求められます。その部分が不足していると、ユーザーからも信頼されず、購買行動につながりにくくなるでしょう。

コミュニケーションツールの知識を深めること

3つ目は「コミュニケーションツールの知識を深める」ことです。

コミュニティマネージャーはコミュニティという領域で活動することになりますので、さまざまなコミュニティツールについての知識・技術・応用力を持っている必要があります。コミュニティツールはさまざまであり、場合によってはツール同士のつながりについても把握しておく必要があります。

コミュニティマネージャーは、コミュニティ内で発生したトラブルについても対処しなければなりません。その際に適切な対処ができるようになるためには、コミュニティ内の専門用語や俗語などについての理解を深めている必要があります。

信頼される人物になる

4つ目に「信頼される人物になる」ことです。1つ目の役割に似ている点もありますが、コミュニティが機能し、活発なものとなるようメンバーに働きかけや意見収集を行うために求められます。

たとえば、コミュニティ内では、さまざまなユーザーが商品・サービスに関する不満をもらし、改善を要求することもあります。特に、多くのユーザーが共通して「改善すべき」としているポイントは、すぐにでも改善しなければユーザー離れを起こすきっかけとなってしまうでしょう。

そんなとき、コミュニティマネージャーはコミュニティの声を集めて社内に対してわかりやすい言葉に言い換えて、商品開発やサービスの改善にすぐ反映させることが必要です。信頼できるコミュニティマネージャーのもとであれば、コミュニティと会社の調整が円滑になることが期待できます。

社内調整や社内推進を行う

5つ目に、「社内調整や社内推ができる」ことです。

コミュニティの目的や抱える課題解決のため、他部署の社員や役員などの協力やサポートが必要となることもあります。

そのような場合、コミュニティマネージャーは必要に応じて交渉しながら、社内調整を行わなければいけません。社内調整を円滑に進めるためには自分の部署だけでなく、他部署との関係性を把握し上手くバランスをとることが必要です。

また、コミュニティで集まった意見や声は、業務改善に活かせることもあります。組織が発展するプロセスに反映させるためにも、コミュニティの目的や活動内容を共有し、社内推進していくことが求められます。

コミュニティマネージャーに向いている人の特徴

コミュニティマネージャーに向いている人には、以下のような特徴があります。

  • 積極的に行動やコミュニケーションができる人
  • 相手の気持ちを読み取る・考えることが得意な人
  • 長期的に取り組むことが苦でない人
  • 自社の製品・商品・サービスのファンや自信を持って語れる人

適性を持つ人が運営することで、コミュニティ運営がスムーズに進み、効果を発揮しやすくなるでしょう。以下では、それぞれの特徴について詳しく解説します。

積極的に行動やコミュニケーションができる人

積極的なコミュニケーションや行動をとれる人は、コミュニティマネージャーに適性があるといえます。コミュニティを運営するための企画や実行には、コミュニティに所属するメンバーや運営に携わるメンバーとのコミュニケーションが必要不可欠です。

ときには悩みを抱えるコミュニティメンバーの相談に乗ったり、メンバーの間に入って調整が必要になったりすることもあるでしょう。

そんな中でも、自らコミュニケーションを取ることを怠らず、相手の意図を理解しながらコミュニティの運営に反映していくことが求められます。

相手の気持ちを読み取る・考えることが得意な人

相手の気持ちを読み取ることや考えることが得意な人は、コミュニティマネージャーとして力を発揮することが期待できます。

コミュニティマネージャーは、コミュニティのメンバーやユーザー、組織のあり方に関心を持ち、活性化するために働きかけることが必要とされるためです。コミュニティに関わる人たちの抱える思いを汲み取り、改善策を考えた上で運営に活かしていくことが欠かせません。

たとえば、顧客との交流を目的としたコミュニティであれば「顧客が何を求めているのか」「不満に思う点はないか」など試行錯誤しながら運営していくことで、より参加しやすい体制を構築できます。

日頃から人の気持ちを把握し、どうすればよりよいコミュニティを築けるかを考えられることが大切です。

長期的に取り組むことができる人

物事に対し、長期的に取り組むことができる人もコミュニティマネージャーに向いているでしょう。

コミュニティの運営では、戦略の立案から企画、実行、効果測定などのプロセスが必要ですが、思うような結果が出ないこともあります。施策自体短期で成果が出るものではなく、長い年月をかけて構築されたうえで成果が出始めます。そのような場合でも、結果が出るまで根気よく取り組み、試行錯誤を続けられる能力が求められます。

自社の製品・商品・サービスのファンや自信を持って語れる人

自社の製品・商品・サービスについて、自身がファンであり、それらについて自信を持って語ることができる人も、コミュニティマネージャーに適任といえます。コミュニティマネージャー自身が1番のファンでなければ、コミュニティに集まったユーザーたちと同じ熱量で語ることはできません。

また、ファンの目線だからこそ気がつくユーザーのニーズや、コミュニティの改善点に気がつくことも期待できるでしょう。自社製品やサービスのファンである社員がコミュニティマネージャーとなれば、コミュニティの活性化や商品の改善、新規顧客の獲得など、さまざまなメリットにつながるのです。

コミュニティ内での動き方

最後に、コミュニティマネージャーはコミュニティ内でどのような動き方をするのが正しいのかについて解説します。

コミュニケーションを円滑に回す

コミュニティマネージャーは、コミュニティ内において「円滑なコミュニケーションを維持する」ことが必要です。

コミュニティにはさまざまなユーザーが存在しますが、必ずしも円滑なコミュニケーションが維持されているとは限りません。場合によってはケンカなどのトラブルが発生することもあり、そうしたトラブルはコミュニティの質を下げてしまいます。

コミュニティマネージャーは、ユーザー同士が健全にコミュニケーションを行えるように、ユーザーの動向を監視し、必要に応じて適切なアプローチをしなければなりません。また、停滞しているコミュニティがあれば、コミュニケーションの「起爆剤」となるような情報提供や適切なアクションを実施する必要があります。

コミュニティイベントの企画・管理

コミュニティマネージャーは、コミュニティ内でのイベントを企画し、運営・管理する必要があります。

コミュニティ内では情報交換だけでなく、さまざまなイベントを実施することでコミュニティの熱を高め、新規ユーザーを確保するきっかけになります。しかし、ユーザー間でイベントを企画し、適切に管理することは簡単なことではありません。

コミュニティマネージャーは、コミュニティのユーザーを代表する立場として、ユーザーにとって、同時に企業にとってもメリットになるようなイベントを企画・開催し、ユーザーの満足度を高めることでコミュニティの熱を維持し、高める役割を担う必要があります。

公式SNSの運用

コミュニティマネージャーは、「公式SNS」を運用することが求められます。

コミュニティ内だけでなく、コミュニティの外に対しても情報発信する必要があります。コミュニティが「外部からどう見られていくのか?」「どんなメッセージを伝えたいのか?」を考えて、公式SNSを運用する必要があるのです。

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コミュニケーションツールの構築

コミュニティマネージャーは「コミュニケーションツール」を構築することも求められます。

コミュニティ内において、ユーザーがコミュニケーションを行いやすいように、適切なツールを提供し、必要に応じて修正・再設計を行います。コミュニケーションツールはコミュニティ内におけるコミュニケーションの基本・基盤となる存在であるため、適切な内容で提供することが求められるのです。

直接会う場(オフラインイベント)を企画する

コミュニティマネージャーは、「直接会う場」つまり「オフライン」の設計についても手掛ける必要があります。

コミュニティが活発になると、ユーザーはオンライン上だけでは満足しないケースもあります。もっとオンランコミュニティを盛り上げるためにいわゆる「リアルイベント」や「オフ会」といった、オフライン上でのコミュニケーションの場を提供する必要も出てくるでょう。

逆にいうと店舗を持っている企業さんはオフラインでの接点は持っているので、オンラインの接点としてコミュニティを導入すると、どちちらも活用してお客様と継続的なコミュニケーションをとることができます。

必要な際は1対1のコミュニケーションをとる

コミュニティマネージャーは、必要に応じてユーザーと1対1のコミュニケーションをとる必要もあります。

基本的にコミュニティマネージャーは、ユーザーの代表として数多くのユーザーと同時に結び付きます。しかし、ユーザーに何かトラブルが発生すれば、ユーザー離れやコミュニティへの悪影響を防ぐために、該当するユーザーと1対1で対話する必要があるのです。場合によってはオフラインでのやり取りが必要になるケースも発生します。

不安要素を排除する

コミュニティマネージャーは、コミュニティ内の「不安要素」を排除する役割を担います。

コミュニティが大きくなるほど、さまざまな人がコミュニティに参加してきます。場合によっては、その中に「コミュニティの健全な運営の妨げになる人」も混じっていることもあります。コミュニティを乱す要素があれば、時には強力な姿勢でこれを排除することも必要だと覚悟しなければなりません。

ファーストペンギンの役割を担う

コミュニティマネージャーは、いわゆる「ファーストペンギン」の役割を担う必要もあります。ファーストペンギンとは、集団において経験のない行動を率先して行い、他のユーザーの行動を促すアクションのことをいいます。

コミュニティユーザーの間で「〇〇してもいいのかな?」という不安があると、場合によってはコミュニケーションの幅を狭めることになる可能性があります。もちろん、あらゆる行動がコミュニティにおいて認められるわけではありませんが、コミュニティの代表としてコミュニティ内で認められる行動であるならば率先して行い、ユーザーの不安を解消する必要があります。


coorumの活用でコミュニティをさらに盛り上げよう

コミュニティマネージャーは、特定のコミュニティを管理する仕事ですが、業種や目的などにより業務内容は多岐に渡ります。

特別な資格や経歴は求められないものの、マーケティングやPR、品質管理やセールスなどにおいて知識があると、スムーズなマネジメントにつながる可能性が高いです。

組織にコミュニティマネージャーがいることで、顧客とのやり取りも活性化しエンゲージメントやロイヤリティの向上につながるメリットがあります。オンラインのコミュニティツールを活用しながら、交流イベントの企画や情報発信をしていくこともおすすめです。

coorum(コーラム)は、コミュニティを通した顧客の声の収集やデータ分析ができるプラットフォームです。

コミュニティマネージャーの業務を効率化しつつ、ロイヤル顧客の育成や商品開発につながる機能が充実しています。コミュニティマネージャーの運営サポートや、ロイヤル顧客の育成などに活用してみてください。

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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