ユーザー投稿のレシピ・食へのこだわりが溢れるタマチャンショップのコミュニティ「タマリバ」。ロイヤル顧客を育てる仕掛けとは?
有限会社九南サービス
佐々木 義和様
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愛用者のレビューやレシピを商品開発などに活かしロイヤリティを高める
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SNSに投稿されるレビューを網羅的に収集できない
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愛用者によりファンになってもらうための次の施策
効果
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顧客の声を社内にも広げ、顧客第一主義の考え方を強化する
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商品開発やパッケージ案をユーザーと共に思案、商品の生みの親となってもらう
宮崎県都城市に本拠地を置く自然食品屋として、安心・安全で、おいしく栄養いっぱいの「しあわせ食」をインターネット通販で販売する有限会社九南サービス。愛用者のレビューを募り、もっと好きになってもらうための場としてcoorum(コーラム)を活用したコミュニティが始動しました。営業部での経験を活かしながら、広報・マーケティング活動に取り組む佐々木氏にcoorumの導入を決めた背景と今後の展望を伺いました。
INDEX
愛用者の声を広げ、さらに好きになってもらう場を目指してコミュニティを設立
──コロナ禍をきっかけに盛り上がりを見せているコミュニティですが、御社はどのようなきっかけで導入を検討されたのでしょうか?
コミュニティを導入したきっかけは大きく2点あります。1つ目は、お客様の声に触れる場を増やしたかったためです。ご愛用いただいているお客さまがInstagramなどのSNSでレビューを上げてくださっています。確認するようにはしているものの、そのすべてを読むことはなかなか難しいですし、これから購入を検討しているお客さまなど、ぜひレビューを読んでほしい方に十分に届いていないという感覚がありました。
2つ目は、ご愛用いただいているお客様により好きになってもらうための場を設けたいと考えていたためです。当社と同じ自然食品・健康食品ジャンルでは、大手企業を筆頭に多くの素敵な商品が販売されています。いち中小企業として立ち向かっていくのはなかなか骨が折れることですので、すでに愛用して頂いてるお客さまにはもっと好きになってもらうための場所を設けたいと考えていました。
コミュニティTOPページ
ファンマーケティングの考え方に共感。coorumと伴走しながら、育むロイヤル顧客
──いざコミュニティの立ち上げとなると、さまざまなツールがありますが、coorumを選んだ理由はどのようなものでしたか?
当社のファンマーケティングの考え方と通ずるところがあったのでcoorumを導入しました。担当してくださった方のファンマーケティングや顧客を大事にしたいという熱い思いに共感したため、coorumであれば一緒に伴走して運営できると思いました。
実はcoorumに出会うまでは、なかなか最適なコミュニティ運営ツールが見つからずに時間をかけて探したのです。最終的には、coorumには投稿に”いいね”ができる機能があったり、カテゴリが作りやすかったりと、求めていた機能が揃っていた点が決め手になりました。
──実際にcoorumを使われていて、サポート体制などはいかがでしょうか?
常に伴走してくれている印象が強いので、なにか困ったらすぐに聞いてみようと思えるのは心強いですね。コミュニティ運営は初心者なので、すぐに質問して、すぐに回答をいただけるのはありがたいです。メール等へのリアクションが非常に早く、なにかあってもすぐに対応してくれるので、満足しています。
お客さまを第一に、丁寧な対応をを積み重ねてつくるブランド価値
──レシピ公開をはじめ、コミュニティが盛り上がっているなと拝見していますが、どのように盛り上げていったのでしょうか?
サポートチームに伴走してもらう中で、いきなり大きく始めるのは難しいという助言をいただきました。そこでコミュニティの開始前からある程度は、ブランディングができていたので、それに乗せるイメージで、ブランドの世界観に共感している人を集めて、小さくスタートを切ることにしました。
積極的にレビューやレシピ投稿をしてくださるお客さまにコンタクトを取るところからはじめ、コミュニティにどのような機能が欲しいか、どのような企画が楽しんでもらえるのかヒアリングして決めていきましたね。
──コミュニティを開始する以前からロイヤル顧客がいらっしゃったようですが、どのようなコミュニケーションを取っていたのですか?
InstagramなどのSNSでタグを付けてくれた方や、レシピを紹介してくれた方にメッセージを送ったり、「しあわシェア」というプレゼントキャンペーンを行ったりと丁寧な対応を心がけてはいましたが、特別に何かをしていたというわけではありませんね。当社のコンセプトに共感してくれる方が、ファンになってくれているのだと思います。
コミュニティ内にはユーザーが商品を活用したレシピがずらりと並んでいます。
最近では、コミュニティ内で多く発信してくださっているユーザーを取材して紹介する企画「タマリBar」を始めました。記念すべき第1回は、初期の頃から直接連絡を取っているコアメンバーの中から、ランクが最上位に到達された方を取材し、記事としてコミュニティに投稿しました。
ユーザーさんの人となりやおすすめ商品、商品を活用したお料理の様子を伺い、他の方からも「私も作ってみたい」「今後の投稿も楽しみ」などの温かいコメントもありました。今後もこのような企画を通じて、質の高い発信をしてくれる方を紹介して賞賛してあげたいと考えています。
──コミュニティに集まった声を、商品開発やプロモーションに活用した事例はありますか?
12月はタマチャンショップオブ・ザ・イヤーといって、今年1年のお礼をしていくタイミングとして位置づけています。商品をご購入頂いた方にカレンダーを同梱しているのですが、その中に掲載したレシピの多くは、コミュニティに投稿されたものを使わせていただきました。
また、新しく販売する”鍋キット”の販売にあたっては、レジェンドユーザーのレビューをLPに入れ込んでいます。もともとレビューの収集はファンの熱狂度を上げる目的でしたが、プロモーションにも活用でき、コミュニティの拡張性を感じています。
さらに、コミュニティ内にとどまらず自発的に外部に発信してくれるユーザーも生まれました。「タマリBar」で取材した方は、ご自身のSNSで商品を紹介してくれています。このようなUGCを増やすためにも、コミュニティを盛り上げて熱狂的なファンを増やしていきたいと思います。
──今後の目標などはございますか?
熱狂度が高いユーザーがいらっしゃるので、一緒に商品開発をやっていきたいなと考えています。年に1〜2商品できれば理想ですね。先日はパッケージデザインを4択のアンケートで決めましたが、同様にパッケージデザインやネーミングにもコミュニティの声を反映できるといいなと思っています。商品の生みの親になることで、より良い広がりが期待できるだろうと考えています。
また、社内のインナーブランディングも強化していきたいです。当社は部署ごとに工場やセンターが分かれているため、社内向けの情報発信が十分にできていないという課題があります。コミュニティに集まったレビューをチーム内でシェアするなどしてコミュニケーションのきっかけになってくれるといいですね。商品を買ってくれる方がいて、好んでくれていることが目に見えてわかる。この事実が社内の顧客第一主義をさらに強めてくれることにも期待しています。