2023/12/06

コミュニティにメディアを集約してお客様との交流に注力。仲間に出会える「TORQUE STYLE」

コミュニティにメディアを集約してお客様との交流に注力。仲間に出会える「TORQUE STYLE」

京セラ株式会社 通信機器事業本部 マーケティング部 吉田 崇晃様

運用のポイント
  • 熱量の高いファンにいち早く最新情報を届ける

  • TORQUEと楽しむアウトドア体験をシェアできる場を作る

課題
  • お客様の声を集約する場や、お客様同士が情報をやり取りする場が無く、お客様との直接のタッチポイントが薄かった

  • 既存メディアが乱立していて、十分に活用できていなかった

期待する
効果
  • 運用工数を抑えつつお客様同士やTORQUE STYLE編集部とのコミュニケーションを活発化し、満足度の高いメディアを運営する

  • お客様の声を社内にシェアしモチベーションを高める

メルマガやwebサイトの発信をコミュニティに一本化し、お客様の声を集約

──まずは吉田様の役割やミッションを教えてください。

吉田様:TORQUE STYLEのコミュニティ運営全般を専任で担当しています。具体的には、お問い合わせ対応やお客様コミュニケーション、コンテンツの企画検討、記事執筆投稿、SNSやWebサイトでの告知、スケジュール管理などです。

コミュニティ立ち上げ当初はお問い合わせ対応に多くの時間を割いていましたが、最近ではコンテンツの企画や執筆などコンテンツ制作に時間をかけています。お客様の目に触れる内容なので、社内で意見をもらいながら丁寧に制作しています。製品企画の社員インタビューやお客様への取材記事、投票企画やキャンペーンなど、お客様にTORQUEをもっと好きになっていただけるようなコンテンツ作りを頑張っています。

 

──coorumの導入前に感じていた課題と、ファンコミュニティの運用を決断した背景を教えてください。

吉田様:課題は2つありました。1つはお客様の声を集約する場所が少なく、お客様との直接的なタッチポイントが薄かったです。これまではTORQUEの端末の購入者にアンケートに回答いただくことでご意見や改善要望を収集していました。

この購入者アンケートは、設問が50問ほどで記述回答の項目も多いのですが、TORQUEを応援してくださるお客様のご協力により、回答数は5,000件ほどあります。この意見を集約してアップデート内容に盛り込むという取り組みはしていたのですが、それ以上の活用はできていませんでした。

もう1つの課題は、TORQUEに関する既存メディアが乱立していたことです。各種SNSに加え、オウンドメディア、メルマガ、ニュースサイト、スペシャルサイトなどがあり、運用に十分なリソースを避けていませんでした。

これまで各メディアの運用は、各担当が別業務と並行で行っていたため、手が回らなくなったり、SNSについてもお知らせ投稿がメインで当社からの一方的な発信が多くなっていました。このような背景もあり、これまではキャンペーンを打ってフォロワーを増やす取り組みもありましたが、「フォロワーを増やして何をするのか」まではあまり議論できていませんでした。

そんななかで今回coorumを導入し、ファンコミュニティにメディアを集約し、効果的に運営できていると考えています。

 

──coorumを選んだ決め手は何でしょうか?

吉田様:上記の通り、乱立していたメディアを集約することでお客様との交流がしやすくなることに加えて、業務効率の改善が決め手になりました。それぞれのメディアやアプリを運営するとなるとかなりのリソースを割く必要があるので、それらをcoorumに集約できることで、運営上のメリットが大きいと考えました。

 

──実際に利用されていて、coorumの機能やサポートはいかがでしょうか?

吉田様:初めは機能の理解や各メディアからの移管作業、ユーザーが投稿しやすい環境づくりをどのように実現すべきか悩み、苦労した場面もありました。そんな時には毎回サポートの方に丁寧に教えていただいたり、サポートページを作っていただいたりしました

また、当社からの要望や相談に対して、優先度の高いものから順に機能改修や対応を提示してくださっているので、今後も機能が充実して、使いやすくなっていくのだろうなと期待しています。

 

TORQUEの情報をいち早くシェアして、TORQUEをもっと好きになってもらうコミュニティ

──コミュニティの立ち上げにあたって、どのようなコンセプトを設計されましたか?

吉田様:コンセプトは「TORQUEの仲間に出会える」を掲げています。スマホ市場におけるTORQUEのシェア率を考えると、日常生活でTORQUEをお使いのお客様に出会えることはなかなか少ないのかなと思っています。そんな中でもTORQUEを愛用してくださっている方が集える場所であり、一緒に語り合うことでTORQUEをより好きになってもらう場にしていきたいと考えています。

 

──コミュニティではお客様に何を伝え、どのような体験をして欲しいと考えているか、教えてください。

吉田様:当社から発信する情報としては、TORQUEにまつわる情報をなるべく早く多くお伝えしていきたいと考えています。またお客様同士のコミュニケーションのなかで、からないことを解決していただける場にもなると嬉しいです。これまでの投稿を見ていると、お客様の皆様の情報収集の速さや情報感度の高さに驚くばかりです。

また、TORQUEはアウトドアシーンで活躍するスマホなので、お客様も釣り、キャンプ、バイク、山などさまざまな場所に出かけられています。カメラ性能も強化しているポイントのひとつなので、そこで出会った景色や体験をシェアしたいという思いがあるのではと考え、写真を投稿できるコーナーを設けています。実際に投稿されている写真は思わず見惚れるようなものが並んでいます。

さらに、お客様同士のコミュニケーションの場としてTORQUEチャット」というコーナーを設けています。1つの投稿に対して返信は平均6件程度。盛り上がっている投稿では20〜30ほどの返信がついており、お客様同士が活発に交流していただいています。

 

──実際にコミュニティを運営して、新しく見えたお客様像や気づきはありましたか?

吉田様:コミュニティのお客様のなかでも投稿頻度が多いお客様は、海外のサイトで毎日検索してTORQUEの情報を集めていると仰っていました。一般には公開されていないような情報を調べて投稿されるほど、お客様がTORQUEに興味を持ってくださっていることに驚きと喜びを感じました。詳しい話や開発者の声を聞きたいという声も多く見られ、TORQUEの開発者にインタビューした記事はとても喜んでいただきました。

お客様が投稿された写真を見ていると、アウトドアシーンに馴染んでいることがわかり嬉しく感じています。また、様々な仕事で活用されている方がいらっしゃるのも拝見しています。すでに法人向け提供もしていますが、事業での活用法が見えてくると、提供方法の幅も広がってくるかもしれません。

 

──お客様像が見えたことで、配信するコンテンツに変化はありましたか?

吉田様:コミュニティ内に投稿された写真に対して、あるお客様がチャットで「歴代TORQUEの壁紙が欲しい」という書き込みをされていたので、「壁紙倉庫」という企画を実施しました。コミュニティ内でも好評でしたが、加えてSNSで告知してみたところ普段の投稿の2~5倍ほどのリアクションがありました。この経験をもとに、声を発してくださるお客様の声を大事にし、なるべくお客様の声を反映できるような企画を検討・実施しています。

 

お客様の声をサイネージで社内に共有。幹部や技術者からも聞こえる嬉しい反応

──TORQUEの継続をコミュニティで発表された際に、多くの反響があったと伺いました。その背景や感じたこと、社内外での反響などを教えてください。

吉田様:TORQUEがいかに愛されているかというのが感じられた出来事でした。2023年5月にコンシューマー向けスマートフォン事業の終息を発表しましたが、TORQUEシリーズはどうなるのかとお客様の混乱を招く事態に繋がってしまいました。当社としてはTORQUEを継続する意思があり、お客様へいち早くお伝えしたかったのですが、タイミングや内容の検討を重ねていたため、なかなか情報発信が出来ないもどかしい状況にありました。

お客様からすれば、TORQUEのファンコミュニティをオープンした直後に、TORQUEの開発を停止するというニュースが飛び込んできた状況です。その状況に困惑したお客様から、お問い合わせや書き込みも多くいただいて、端末の存続やコミュニティの継続等に関してお客様からの不信感や不満が募ってしまっていたなかでの「TORQUE継続」の投稿となりました。

返信も含めて300件ほどコメントをいただきましたが、その多くが「続けてくれてありがとう」と言った温かいコメントばかりで、大きな感謝の念を抱いています。

 

──外部メディアに取り上げられていましたが、想定以上の反響だったのでしょうか?

吉田様:コミュニティに上げた記事が大手メディアにそのまま掲載されたことで、コミュニティ内の情報発信に会社としての大きな責任が伴うことを実感しました。

 

──コミュニティに投稿されたお客様からのコメントは、社内にサイネージを設置して共有されていると伺いました。社内の反応はいかがでしょうか?

吉田様:コミュニティに投稿されたコメントのから、社員のモチベーション向上につながりそうなものを抜粋して共有しています。サイネージは休憩スペースにおいているので、明るい話題を提供できればと思っています。

アプリ改善に携わった技術系の方からはアプリに関するお客様の不満や改善要望、改善に対するお客様の反応等の共有など、お客様の声を起点に社内のコミュニケーションも生まれています。

また、幹部がコミュニティの動きを気にかけてくれていて、全体会議やメールなどでお客様のコメント等をシェアしてくれています。先日、TORQUEの新モデルを発表した際には、「TORQUE STYLEも盛り上がっているね」と声を掛けてもらいました。

 

──2023年10月の新端末発売にあたって、体験会イベントを実施されたと伺いました。コミュニティのお客様とオフラインで会ってみていかがでしたか?

吉田様:お客様とお会いするイベントは以前から行っていたのですが、TORQUE STYLEのイベントとしてお会いするのは初めてでした。今後の開発に活かせる貴重な意見を直接聞けたことはもちろん、それ以上にコミュニティのお客様の熱量を感じられたことに大きな価値を感じました。

実際にイベントでお会いすると、投稿を積極的にしていただいている方だけでなく、閲覧されている方々もTORQUEに対する熱量が高いことに驚きました。運営からは見えにくいようなお客様にも届けたいという思いが生まれ、今後の運営のモチベーションになりました。

イベントに参加していただいたお客様は、それ以後、投稿頻度が増えているので、コミュニティへの愛着が深まったのかなと想像しています。更なるコミュニティ活性化のために、今後もオフラインイベントを開催していこうと考えています。

 

──最後に今後の展望をお聞かせください。

吉田様:このペースで情報発信を継続し着実に会員数を増やしていきながら、お客様の声に耳を傾け会員の皆様が心地よく楽しく過ごせるようなコミュニティにしていきたいと考えています

 

──本日はお時間をいただきありがとうございました。

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小父内 信也 CCO
2010年、名刺管理システムのSansan株式会社に入社。データ化部門責任者を経て、名刺アプリEightのコミュニティマネージャーへ。 2019年に株式会社Asobicaに取締役CCOとして参画。
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金光 佑樹 カスタマーサクセスグループマネージャー
医療業界特化の人材紹介会社にて営業責任者・人事責任者を歴任後、ITベンチャー企業にてフィールドセールスに従事。 2022年に株式会社Asobicaに入社。 現在はCSMとしエンタープライズ企業を中心にコミュニティの立ち上げ支援を行う。
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上原 明子 カスタマーサクセスグループマネージャー
札幌のコワーキング・ゲストハウス・シェアハウスを運営するコミュニティ系不動産に新卒で入社。東南アジアを中心にバックパッカーをしながら、海外営業/新規店舗の立ち上げを経験。 その後ライブ配信プラットフォームにてCX関連の部署に所属し、オンラインイベントの企画/実施や新機能設計、効果分析などを担当した経歴を持つ。
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平川 貴詞 カスタマーサクセスグループマネージャー
早稲田大学人間科学部卒業。新卒で株式会社リクルートスタッフィングに入社し、大手通信企業向けのセールスを担当。 その後人材系ベンチャー企業に所属し、主にセールスとして中途・新卒採用の採用支援を経験した後、学生向け記事メディアの編集・マーケティングを担当。現在はCSMとして外食・メーカー企業を中心に幅広いお客様を支援。

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