2024/08/27

お客様との双方向コミュニケーションが生む"想像以上"の価値とは。食品メーカー、デルタインターナショナル運営「DELTOWN」

お客様との双方向コミュニケーションが生む

株式会社デルタインターナショナル
マーケティング課 シニアマネージャー 弓倉 みづほ様
マーケティング課 藤井 エリカ様
マーケティング課 倉持 尚様

運用のポイント
  • 少人数のコミュニティから始め、徐々にユーザーさんを増やしていく

  • KPIはアクティブ数、アクション数におき、デルタのコアなファンを創出していく

課題
  • リテール商品について、お客様の声を拾い上げられていなかった

  • SNSでは一方向でのコミュニケーションしか取れていなかった

期待する
効果
  • お客様と双方向のコミュニケーションを取れる場にする

  • 商品や会社のことを愛してくれるファンをつくる

デルタインターナショナルのファンコミュニティ「DELTOWN」。コミュニティを立ち上げてからお客様との直接の交流も増え、新しい発見があったと言います。コミュニティ立ち上げの経緯や運用のポイントを株式会社デルタインターナショナル マーケティング課弓倉様、藤井様、倉持様にお伺いしました。

実際のお客様の声がわからず、一方向のコミュニケーションになっていた

デルタインターナショナル様_導入インタビュー①

――はじめに、貴社の事業概要について教えていただけますでしょうか。
藤井様:弊社の事業は大きく分けて2つあります。1つ目が原料の販売で、製菓・製パンメーカー様を中心に商品を卸しており、全体の約6割を占めています。2つ目がリテール商品の販売で、残りの4割を占めています。

私たちマーケティング課は現在4名体制で業務を行っておりまして、商品ブランディング、マーケティングの企画立案から実行、SNS/HPのデジタルまわりの運用やデザイン関連業務、販促物制作などを行っております。広報、PR、広告関連、インナーブランディングなどすべて担っており、それらと併せてDELTOWN(デルタウン)の運用もしています。

――coorumの導入前に感じていた課題について詳しく教えていただけますでしょうか。
弓倉様:デルタインターナショナルは、ナッツとドライフルーツを扱う専門商社で、市場規模からも知名度はあまり高くありません。またリテール商材の取り扱いもありますが、ドラッグストアやスーパーなどに卸すので、実際の顧客像は仮説でしかなく、お客様の声を聞く機会もありませんでした。さらにまた、SNSの発信は、どうしても一方向のコミュニケーションになりがちです。そのような中でオンラインコミュニティのことを知り、リアルなデルタファンと繋がり、コミュニケーションをとっていけたらいいなと考えるようになりました。

オンラインコミュニティ「DELTOWN」導入で新しい顧客接点を

デルタインターナショナル様_導入インタビュー①

――coorumを利用しようと思った決め手を教えてください。
弓倉様:オンラインコミュニティを検討するなかで、複数社から提案を受け検討していました。その中でcoorumを選んだ決め手は、導入前から立ち上げの後まで、しっかりと伴走支援して頂ける体制が整っていたことです。導入前から他社事例も含めてリアルなお話をしていただき、担当者さんの真摯な姿勢や同じ目線に立って会話してくれる安心感があったので最終的にcoorumに決定しました。

――オンラインコミュニティを導入して、いかがでしたか?
藤井様:coorumを利用する前は、デルタ商品をご愛用いただいているお客様が、どのように商品をご活用くださっているのか見えない部分が多くありました。しかし、オンラインコミュニティを開始してから日々お客様のご利用シーンを拝見することができ、デルタ商品がしっかりお客様に届いているという実感を得ることができました。また、コミュニティサイトに訪れてくれるデルタファンが徐々に増え仲間が増えていくことに喜びを感じています

また座談会を実施したことで、お客様と実際にお顔を合わせてコミュニケーションを図ることができました。マーケティング課の担当者だけでなく普段なかなかエンドユーザーと接点を持てない会社の上層部メンバーにも参加してもらいましたが直接お客様から熱量の高いリアルな声を聞けたことに感銘を受けていました。そのような機会を設けたことで、エンドユーザーへヒアリングしてみたいことがあれば、「DELTOWNで聞いてみよう」という声が会議の中で出てくるようになりました。

――コミュニティ名である「DELTOWN」に込めた想いを教えてください。
藤井様:コミュニティ名は色々と迷いましたね(笑)。「DELTOWN」という名前にすることを決めた理由は2つあります。1つ目はBtoB、BtoCのお客様を合わせるとデルタの商品が1つの町になるくらい幅広い方々にご利用いただいているということ。2つ目は、「ナッツ・ドライフルーツが好き」という同じ共通点を持つユーザーさんたちが、まるで同じ町に住むご近所さん同士のような近い存在として、気軽にコミュニケーションをとって楽しめる場所となることを目指し、命名しました。

――「DELTOWN」の立ち上げにおいて工夫されたことを教えてください。
藤井様:まずはスタートメンバーをInstagramで募集しました。最初は小規模で始めようと思っていたので、ご応募いただいた方の中から13名の方にキックオフメンバーとして参加してもらい、顔合わせを兼ねた座談会からスタートしました。その後はSNS発信やチラシ配布、パッケージの裏面にQRコードを設置するなどしてお客様とのタッチポイントを作り、認知拡大を目指しています。その他には「DELTOWN」を紹介するためのカードを使った広報活動も行っています。

お客様からの生の声を聞け、利用シーンがよく見える

デルタインターナショナル様_導入インタビュー①

実際の「DELTOWN」を紹介するためのカード

――「DELTOWN」の運営体制と目標値について教えてください。
藤井様:現在、倉持と私の2名で運営を行っております。
目標値に関しては、量より質を重視しているので、どれだけコアなファンの方々と繋がれているかを図る指標として、アクティブ数、アクション数をKPIにおいています。

――「DELTOWN」では、ユーザー様とのコミュニケーションはどのように取っていますか?
倉持様:わたしたちの存在をより近くに感じてもらいたいな、という気持ちがあるので、あらゆる部署と連携し、社員の写真とともに商品への思いを綴ったコンテンツを発信したり、キャンペーン等でユーザーさんへ商品をお送りする際には、手書きのメッセージを添えたりと、温度感を伝えられるようなコミュニケショーンをとることを意識しています。

――「プルーンを食べよう」というキャンペーンを実施したとお聞きしましたが、反響はいかがでしたか?
倉持様:今回はプルーンを購入しないと参加できない仕組みだったので、皆さんが参加してくれるか不安でした。なので参加を増やすために、このキャンペーンの前に実施したキャンペーンのプレゼントにプルーンを入れたり、予告投稿をしたり、このキャンペーンで初めてイベントバッジを作成しました。そのこともあってか、キャンペーンが始まって数日で10件以上の投稿がありました。

デルタウンのユーザーさんは比較的料理の投稿が多いのですが、プルーンはヨーグルトと一緒に食べたり、そのまま食べたりしている人が多いことも知ることができました。また、毎月レシピ投稿をしているのですが、その月はプルーンを使用したレシピにしたことで、実際に作ってキャンペーンにも参加してくれたりと、様々なコンテンツでタッチポイントを増やすことができました。

ーーその他にお客様との交流の中で新たな気づきはありましたか?
倉持様:「DELTOWN座談会」ではユーザーさんと一緒にナッツの食べ比べを行い、新しい気づきを得ることができました。例えば、ナッツの新物があることを知らない方が多かったので、「新物」という言い方ではなく「煎りたて」などの表現の方が消費者には刺さるということもその座談会を通して分かりました。座談会を実施したことで、POPの打ち出し方や販促アイデアなど、実際に実務に活用できる新しい発見がたくさんありましたね

社内を巻き込みながら、より多くのお客様とのコミュニケーション機会を増やしたい

デルタインターナショナル様_導入インタビュー①

――最後に、今後の展望を教えてください。
藤井様:オープンして半年が経ちユーザー数も増えてきている一方で、全国にはデルタ商品をご愛用いただいているお客様がまだまだいらっしゃるので、そんな方々と「DELTOWN」で出会えるようにファンとのタッチポイントを更に増やしていきたいですね。また将来的に、デルタファンの皆さんと一緒に商品を開発してみたりオフラインで直接交流を図れるイベントも開催してみたいです。リアルな声をもらいながら商品の課題解決に繋げたりと、DELTOWNのみなさんと一緒にデルタを成長させていければと思っています。

倉持様:ユーザーさんとの関わりももちろん大事ですが、それと同時に社内の巻き込みをより進めていきたいですね。仕入れ担当の方から「DELTOWN」を見て励みになっているという話を聞いて、普段直接消費者と関わる機会が少ない部署でも、消費者の声を直接確認できるツールになっていることを実感しました。これからも多くの社員を巻き込んでコミュニティを運営していきたいと思います。

弓倉様:日本の人口減少に伴って消費も減っていく中で、「推し活」のように好きだから買う、自分の応援したい企業だから買うというファンを増やしていくことが重要だと感じています。デルタには、『大地の恵みで人の「みらい」を創る』というミッションがありますが、そのミッションを「DELTOWN」を通じて実現させていきたいと考えています。

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小父内 信也 CCO
2010年、名刺管理システムのSansan株式会社に入社。データ化部門責任者を経て、名刺アプリEightのコミュニティマネージャーへ。 2019年に株式会社Asobicaに取締役CCOとして参画。
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金光 佑樹 カスタマーサクセスグループマネージャー
医療業界特化の人材紹介会社にて営業責任者・人事責任者を歴任後、ITベンチャー企業にてフィールドセールスに従事。 2022年に株式会社Asobicaに入社。 現在はCSMとしエンタープライズ企業を中心にコミュニティの立ち上げ支援を行う。
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上原 明子 カスタマーサクセスグループマネージャー
札幌のコワーキング・ゲストハウス・シェアハウスを運営するコミュニティ系不動産に新卒で入社。東南アジアを中心にバックパッカーをしながら、海外営業/新規店舗の立ち上げを経験。 その後ライブ配信プラットフォームにてCX関連の部署に所属し、オンラインイベントの企画/実施や新機能設計、効果分析などを担当した経歴を持つ。
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平川 貴詞 カスタマーサクセスグループマネージャー
早稲田大学人間科学部卒業。新卒で株式会社リクルートスタッフィングに入社し、大手通信企業向けのセールスを担当。 その後人材系ベンチャー企業に所属し、主にセールスとして中途・新卒採用の採用支援を経験した後、学生向け記事メディアの編集・マーケティングを担当。現在はCSMとして外食・メーカー企業を中心に幅広いお客様を支援。

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