「お客様からの率直な意見を吸い上げたい」KURAND株式会社が運営するコミュニティ クラフト酒研究所
KURAND株式会社 山口沙耶様
KURAND株式会社 吉江あかり様
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ファン同士のコミュニケーションのきっかけとなるような企画を実施
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お客様に安心してコメントを投稿してもらうために、クローズドコミュニティで運営
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お客様の本音が十分に拾えていなかった
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よりファンになってもらう施策が実施できていなかった
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SNSなどではお客様から得た情報が流れてしまい、ストックできていなかった
効果
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お客様からのポジティブな意見だけではなく、ネガティブな意見も含めた本音を拾うこと
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お客様のニーズをしっかりと把握し、お客様の意見を形にしていきたい
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ファン同士で自分なりのお酒のアレンジ方法を共有し、もっとお酒を楽しんでほしい
オンラインストア「クランド」のファンコミュニティ「クラフト酒研究所」は、coorumの導入により、お客様との双方向コミュニケーションを実現し、これまでSNSでは拾いきれなかったお客様の本音を拾えています。コミュニティ開設前の課題や現状、今後の展望について、コミュニティ運営担当者の山口様と吉江様に詳しく伺いました。
INDEX
SNSではお客様の本音が十分に拾えていなかった
――お二人の業務上の役割についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
山口様:私はカスタマーサクセスチームのリーダーとして、オンラインストアの企画とCRMの2つを担当しています。企画に関しては、メンバーと企画内容について話し合い、全体の進行管理なども行っています。CRMの方では、メルマガやLINEでリピーターからのコンバージョンを獲得することを中心に担当しています。
吉江様:チーム内ではメルマガ作成やLINE・インスタグラムの運用、顧客インタビューの実施や課題抽出、その他コミュニティの運営など幅広い業務に携わっています。
――coorumの導入前に感じていた課題をお聞かせください。
山口様:以前からリピーター獲得のためにメルマガやLINE、SNSを活用して接点を持つ試みはしていましたが、お客様によりファンになっていただくための解決策が見えていませんでした。お客様との接点を増やし、クランドのブランドを好きになって継続購入してもらうためにはどうすればよいか、という点で悩んでいましたね。
吉江様:XやインスタグラムなどのSNSもうまく活用はしており、ありがたいことにポジティブな内容の投稿を多くいただいていました。一方で、サービスが抱えている課題に関するお客様の声を十分に拾えているとは言えない状態でした。そのため、コミュニティなどお客様と意見の相互交換ができる場が必要不可欠だと感じていました。
――コミュニティ以外で、他に検討していた施策はありましたか?
山口様:以前からメンバーシッププログラムを作って運用を始めたり、ポップアップストアを出店したりするなど、お客様との接点を持つための施策はいくつか行っていました。もちろん、SNSの活用も積極的に行っていたのですが、SNSでの情報発信は一方通行になりがちで、お客様との双方向のコミュニケーションがとれていないのが悩みでしたね。
情報がストックできるコミュニティでお客様によりお酒を楽しむ体験をしてほしい
――コミュニティの導入を決めた理由を教えてください。
吉江様:LINEのオープンチャットなども検討していたのですが、1つのスレッドの意見のやり取りを行うためお客様のご意見がすぐに流れてしまい、ストックが難しそうだったんですよね。一方でコミュニティであれば、トピックスごとのチャンネルで対話ができるため、さまざまな情報がストック、かつ整理された状態で運営できることから、コミュニティの導入を決めました。新規で入ってきたお客様も過去のスレッドをさかのぼって内容を確認ができる点でも、運営側、お客様側双方に利点があると感じました。
ーーコミュニティのサービスを提供している会社はいくつかありますが、その中でcoorumを選んだ理由は何ですか?
吉江様:いくつかのコミュニティサイトを比較検討したのですが、coorumはお客様が画像投稿をできるなど、UGCの集まりやすさを感じましたね。また、Asobicaの営業担当の方の対応が素晴らしく、こちらのニーズを丁寧にヒアリングしてくれたのが大きな決め手になりました。さらに、機能面での要望にも、折衷案を出してくれたり、柔軟に親身に対応してくれる点もすごく良かったです。
――コミュニティ名を「クラフト酒(しゅ)研究所」に名付けた背景について教えてください。また、コミュニティに参加する方にはどのような体験をしてもらいたいと考えていますか?
山口様:2022年にオンラインサイトのデザインを一新し、リブランディングを行ったタイミングで、クランドで販売する「つくり手のこだわりが詰まった個性あふれるお酒」を「クラフト酒(しゅ)」と名づけました。コミュニティの名前も社内で公募し、これからお客様と一緒に「クラフト酒」の定義づくりをしていこうという想いを込めて、「クラフト酒研究所」という名前に決定しました。
コミュニティでは、お客様にお酒をより楽しむ体験をしてほしいと考えています。SNSではお酒の楽しみ方まで十分伝えきれていなかったので、実際にお客様がどのようにクランドのお酒を楽しんでいるのか、アレンジ方法なども含めてお客様同士で共有できる場にしたいという思いがありました。
お酒の楽しみ方を共有し、「飲み友」のような繋がりを生み出す
――コミュニティに参加するお客様にはどのような経験をしてほしいと考えていますか?
山口様:弊社では「酒ガチャ」というお酒をランダムに詰め合わせたセットをオンラインで販売しています。SNSでは「酒ガチャ」の開封に関する投稿が多くありましたが、一方でお酒のアレンジやおつまみの投稿など、「実際にお酒を楽しんでいる写真」などが少ないことを課題に感じていました。コミュニティに参加するお客様同士が、お互いの独自のお酒の楽しみ方を共有しあえるような場所にしたいと考えています。
実際にインタビューの中で、「特濃豆乳割り」や「コーラ割り」など、ユニークなアレンジ方法を実践しているお客様がいることも分かりました。お酒の好みが似ているお客様同士で「飲み友」のような繋がりが生まれることも期待しています。
――コミュニティを運営する上で心がけていることはありますか?
吉江様:最初の頃はなかなかお客様同士の交流が生まれにくかったので「ご自身のお酒のアレンジ方法について自慢してください」というアナウンスを行い、コミュニケーションのきっかけを作るようにしていましたね。
また、商品に関するオンラインでのレビュー会を実施し、直接社員とお客様が交流をする機会を定期的に設けています。参加したお客様から商品に関する感想などをヒアリングしているのですが、オンラインレビュー会に参加してくれたお客様はコミュニティ内でも積極的な発言をしてくださるようになるなど、コミュニティにも良い循環が生まれていますね。
お客様の声を反映した商品や施策を開発していきたい
――オンラインサイトとコミュニティの商品レビューにおいて、違いを感じることはありますか?
吉江様:オンラインサイトの商品レビューは一方通行になりがちですが、コミュニティ内のレビューは会話が生まれる点が大きな違いだと思います。コミュニティ内だといいねやコメントが返ってくるので、自分が投稿したことに対して、還元されている感じがいいですよね。
また、コミュニティでは「クラフト酒研究所だから言える」という安心感から、お客様が本音を言いやすい雰囲気があります。オンラインサイトには書きづらいマイナス面の指摘なども、クローズドコミュニティであるクラフト酒研究所では発信してくださる方もいらっしゃいますね。弊社としてはネガティブな意見も聞き入れたいと考えているので、すごく良い気付きを得られています。
――「クラフト酒研究所」を招待制として、クローズドのコミュニティにしている理由はありますか?
山口様:クローズドコミュニティにした理由は2つあります。1つ目は特別感を演出したかったから。2つ目は安心感を持ってもらうためです。情報が外部に漏れる心配がないので、お客様には安心して発言していただけます。この2つのメリットがうまく作用していることで、登録者数も順調に推移してきております。
――今後の展望についてお聞かせください。
吉江様:今後はコミュニティでの意見を取り入れた商品をつくりたいです。色々な商品がクランドにはあるので、どんなラベルにしたらお客様に飲んでいただけるかなどお客様も一緒に検討してみたり。お客様の声を反映した商品を一からつくれたらいいなと思ってます。まずはお客様のニーズをしっかりと把握し、「こういう味わいのお酒があったらいいよね」という意見を形にしていきたいですね。
――本日は貴重なお話をありがとうございました。