VOC(Voice Of Customer)とは?現代のマーケティングにおいて重要な理由や収集・分析方法を紹介

2024-05-22 コラム

「VOC(Voice Of Customer)」とは「顧客の声」を意味するマーケティング用語です。 VOC分析により、顧客の声を活かした商品開発や、プロモーション戦略を実行することができたり、商品やサービスをより良くする事ができます。

過去と比べ顧客が情報を発信しやすくなった現代において、「VOC」を分析し、マーケティングなどで活用していくことが重要になりました。

本記事では「VOC」について、重要な理由と収集/分析の方法、活用するためのポイントなどを紹介します。

VOCとは

VOC(Voice Of Customer)とは、「顧客の声」という意味で、自社の商品やサービスを実際に使った顧客の感想や、正直な意見のことです。コールセンターがやり取りをするメールや電話、SNS、ブログやレビューなどから集められた情報もVOCです。VOCはポジティブな声だけではなく、要望や苦情などネガティブな意見も含まれています。

VOCを集めることができれば、顧客が商品やサービスについて

・どんなところが好きで選んでいるのか

・どんな不満を持っているのか

・どのような要望があるのか

などを把握することができます。VOCを収集し分析をすることで、サービスや商品の質を向上させることができるため、 近年マーケティングにおいてVOCは非常に重要になりました。

VOCがマーケティングにおいて重要な理由

VOCがマーケティングのおいて重要なものになっているとはいえ、データ収集や分析は時間やコストが掛かります。時間やコストを掛けてまでVOCを収集し分析する理由を3つ紹介します。

顧客の心理状態がわかる

VOCを収集し分析することで、顧客の心理状態をいち早く把握し、ニーズに合った事業戦略やマーケティング施策を実施することができます。 近年ではインターネットの普及に伴い、情報収集が容易になり、新しい商品やサービスの情報が手に入りやすくなった為、顧客のニーズが多様化しています。

また、多くの市場が飽和状態にあり、商品やサービスの改善だけでは、競合他社との差別化が難しくなっています。そのような多様化した顧客ニーズと飽和した市場の中から、ターゲットとなる顧客のニーズを拾い上げるためにVOCが欠かせません。顧客のリアルな声を多く収集し、分析することで、「何を求めて商品を購入したのか」、「次に顧客が何を求めているのか」を、把握することができます。またうまく活用することができれば、従来の活動ではわかり得なかった顧客の本当のニーズを知ることができます。

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収集したデータが膨大であっても、ツールが発達しているため分析をすることが過去に比べると容易になり、本当のニーズを知ることで、競合他社よりリードできる要素になるでしょう。

行動理由を把握し、商品開発やPR/プロモーションに活かすことができる

VOCを収集、分析をすると顧客がなぜ自社の商品、サービスを購入するのかまたは購入しないのかがわかります。 購買または非購買の理由を把握することで、ニーズに合った商品、サービスを開発することができ、常に顧客のニーズに沿ったものを提供することができます。

またVOCはマーケティングやPR、プロモーションの際も活用することができます。 例えば、20代女性をターゲットにしている商品で、その商品を使い続けている顧客のVOCを収集し分析することができれば、どのような文言にしたらコアターゲットとなる20代女性に刺さるのか、を把握することができ、より売上が向上するようなプロモーション活動を実施することができます。

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CX(顧客体験)を向上することができる

またVOC分析はCX向上に寄与します。CXとは顧客が商品やサービスを体験して、顧客視点でその価値を評価することを意味します。 CXは、商品やサービスを購入する前の比較検討ステージから購入後のサポートステージまで、顧客が体験した全てが対象です。顧客の声や心理状態を把握し、行動理由がわかるということは、何をしたら顧客は喜び、何をしたら不満に思うかを理解ができるということです。

各ステージ毎にCXが向上するように意識し、取り組むことで、満足度の高い体験を提供し続けることができます。CXが向上することで、商品やサービスの「ロイヤリティ」があがり、「ロイヤルカスタマー」が増える傾向にあります。 「ロイヤルカスタマー」とは商品やサービスに対して、 「愛着」や「共感」があり、自社の提供するものを選び続けてくれる顧客のことを指します。顧客の声に耳を傾けることで「良質な顧客体験」を提供し続け、自社に対して高いロイヤリティがある顧客を増やすことができます。

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VOCの収集方法

VOCを収集する際、注意してほしいことが「1つのチャネル(手段)で集めようとしないこと」です。1つのチャネルでVOCを集めると、顧客の意見が偏る可能性があります。偏ることで本来であれば大半の顧客が思っていないことでも、 その限定されたチャネルの中では多数を占めてしまい、誤った判断をしてしまいます。VOCを分析する際はなるべくいくつかのチャネルを活用し、網羅的にVOCを収集しましょう。今回はいくつか代表的な収集方法を紹介します。

電話/コールセンター

顧客が問い合わせる窓口として電話やコールセンターがあれば、VOCを集めることができます。 業務内容は商品やサービスの問い合わせから、クレームまで多岐に渡ります。コールセンターに寄せられる意見や要望は、顧客側から連絡するだけあって「直ちに改善すべき課題」であることが多いです。

また直接話すことができるため、他の手段に比べて、より多くの情報を得ることが可能です。電話で指摘された課題をどれだけ早く改善することができるかが、CXの向上や、LTVの最大化に繋がるといっても過言ではないでしょう。

アンケート

アンケートはVOCの収集で以前から活用されている手法です。実店舗で商品を購入した後に集める手書きのものから、 オンライン購入者に送付されるメールのものまで、集め方は多岐に渡ります。最近ではチャットボットによる収集に注目が集まっています。適したタイミングをAIが検出し、より収集をしやすくする工夫が施されています。

目的に応じて様々な回答形式で収集することができますが、「面倒くさい」などの理由で回答をしてもらえないこともあるので、 なるべく簡単なアンケートにしたり、購入後すぐのタイミングを狙うなど工夫をしながら回答率を挙げる必要があります。

インタビュー

インタビューは、商品やサービスを購入した顧客に対して質問をして、率直なVOCを収集する方法です。以前は対面でインタビューをしていましたが、 最近はWEBミーティングツールが発達したことにより、オンラインで実施することが可能になりました。

インタビューは、話の流れなどを考慮しながらその場で深く聞くことが可能なので、より情報密度の濃いVOCを得ることができます。 インタビューは顧客の属性(年齢・性別等)や顧客の状態(ロイヤル顧客なのか、新規顧客なのか)によって得られるVOCの質が他の手法に比べて大きく変わるため、 目的をちゃんと持ち寄り意見を深堀りしたいときに利用する必要があります。

SNS

SNSは匿名で投稿されることが多いため、本音を引き出しやすく、多くの企業がVOC収集に活用しています。 特に最近では、多くの企業がTwitterやInstagramなどのSNS上に公式アカウントを開設しており、公式アカウントと顧客が直接繋がり、VOCが届くこともあるでしょう。

SNSは誰もが自由に情報発信できる側面がある一方で、信憑性にかける情報が含まれていることがあるので、注意する必要があります。

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ファンコミュニティ

ファンコミュニティは、オンライン上で顧客同士、顧客と企業がコミュニケーションを取ることができる場所を作ることで、 VOCを収集し、「ロイヤル顧客」を増やしていくマーケティング施策の一つです。多くの企業は、顧客と接点を持つことができず、顧客がどんな人で、何を好んでいるのか等を把握することが困難でした。

しかしファンコミュニティを活用することで、顧客とオンライン上で繋がり、 顧客をきちんと把握することができることから昨今注目を浴びています。ファンコミュニティでは、企業が発信したことに対して顧客がコメントをしたり、顧客が自ら情報発信することができるので VOCをより容易に集めることができます。 ファンコミュニティの設計次第では、クローズドでロイヤリティ毎に作成できるため、狙いたいターゲットのVOCを集めることができます。

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VOC分析を始める際のポイント

VOCの収集方法について先程ご紹介をしましたが、VOCを分析する際のポイントも抑えておきましょう。

VOC分析の目的とゴールを明確にする

まずはVOC分析をする目的を設定する必要があります。目的によって収集するチャネルや、対象となるターゲット、知りたい情報が変わります。例えば、

・自社製品と他社製品でどこに違いを感じているのか知りたい

・新商品開発に向けて、ターゲットとなる若年層の現在のニーズを把握したい

・プロモーションのために、ロイヤル顧客に対して深いインサイトを得たい

など目的や用途によって得るべき情報が変わります。 目的を明確にし、目的を叶えるためにどのようにVOCを収集すべきか検討しましょう。

VOCの収集方法・ヒアリングする項目を決める

VOC分析の目的を明確にしたら、どのチャネルで収集するのか・どんなことをヒアリングするのかを決めていきます。 様々な収集方法がある中で、目的と照らし合わせてアンケートなのか、インタビューなのかなどを選択していきましょう。

集めたVOCを分析する方法を決める

VOCを集めることができたら、その情報を生かして分析をしていきます。

アンケート内容を統計分析したり、インタビュー内容を文字起こしして意見をカテゴライズしたり、VOCの集め方により分析方法を決めます。 VOCの分析をするには、人的リソースが必要となります。効率よく精度の高いVOC分析を行うためにはツールの活用がかかせません。

電話やインタビューでVOCを収集し分析するのであれば、AIが文字起こしをし、内容の要約をするツールを活用すると書き起こす時間が軽減されます。 SNSなどWeb上のVOCを分析する場合、ソーシャルリスニングやソーシャルアナリティクス等のツールを使うと効果的です。

分析ツールを使うことで、効率化を図ることができますが、分析の精度をあげることもできます。適した機能が備わったツールを導入することで目的に応じた分析をしましょう。

VOCを活用した事例

無印良品のファンコミュニティの事例

『無印良品』は2009年にファンコミュニティ「IDEA PARK」を運営し、顧客からのリクエストを募集し、新商品の開発や既にある商品の改良につなげています。 「IDEA PARK」では顧客が手軽に商品に対するリクエストを手軽に投稿でき、その投稿に対して他の顧客が「いいね」や「コメント」を残すことができます。 オンラインで簡単に投稿することができ、「こんな商品が欲しい」といった新商品の要望から、「今ある商品を少し改良してほしい」といったものまで様々なものがあります。 リクエストの中には、無印良品が想定していなかったニーズがあったり、想定外の再販してほしいという要望があるといいます。実際に再販したところ、安定的に売上が上がる商品になったものもありました。

このように無印良品ではファンコミュニティを運用することで、開発部門とマーケティング部門がVOCを活用し顧客のニーズに応えています。

森永製菓のコミュニティの事例

大手お菓子メーカーの『森永製菓』は、「お菓子大好きなみなさんが、気軽に楽しめて、ゆったりくつろげる」をモットーに、「エンゼルPLUS」というファンコミュニティサイトを運営しています。「エンゼルPLUS」では、顧客が「フォロー」や「保存」をすることができ、アレンジレシピのアンケート投票などにも参加することができます。これらのファンコミュニティ上で顧客によって書き込まれた意見を、森永製菓は商品開発のヒントとして利用しています。

このように森永製菓では、ファンコミュニティを運営することで、VOCを収集・活用しながら、商品開発やマーケティング活動を行なっています。

メーカー企業様、お客様のリアルな声拾えてますか?
マーケティング施策や商品企画にお客様のリアルな声を反映できてますでしょうか。コミュニティ施策を活用すれば、ファンやロイヤル顧客のUGCが集める!
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まとめ

今回はVOCが重要な理由や収集・分析方法を紹介しました。 自社の商品やサービスを使っている顧客が感じることは顧客によって違います。その各顧客が感じていることをしっかりと理解し活かしていくことは、事業の成長において必要不可欠です。顧客の声という貴重な財産をマーケティング施策や商品/サービスに反映させていき、顧客から評価される商品やサービスを提供していきましょう。

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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