CSAT(Customer Satisfaction)とは?NPSとの違いや計算方法を解説

2024-01-30 コラム

CSAT(Customer Satisfaction)とは、顧客満足度のことです。CSATを点数表示し、顧客満足度を測る指標として使われることもあります。
今回は具体的な測定方法や、CSATを活用するメリット・注意点についてまとめました。また、CSATと同じく顧客満足度を測るために用いられるNPSなどの手法や、顧客分析に用いるおすすめツールも紹介します。ぜひ参考にしてください。

CSATとは顧客満足度を測る指標のこと

CSAT(Customer Satisfaction)とは顧客満足度のことで、自社の商品・サービスに対して顧客がどの程度満足しているかを示したものです。次の5つの段階に分けて分析することが一般的です。

  • 非常に満足
  • 満足
  • どちらでもない
  • 不満
  • 非常に不満

「非常に満足」を5点、「非常に不満」を1点として、顧客全体の満足度を数値化することもあります。この数値はCSATスコア(Customer Satisfaction Score)と呼ばれ、顧客の感情面を具体的な数字として表示する方法として用いられます。

GCRとの違い

GCR(Goal Completion Rate)とは、自社の商品・サービスを利用して顧客が目的を達成した割合のことです。目標達成率とも呼ばれます。

たとえば、給与計算ソフトを利用した100人の顧客のうち、80人がソフトを使って目標を達成したなら、GCRは80%です。GCRは顧客が目標を達成したかどうかだけに注目する指標のため、目標を達成しても満足していない場合や、目標は達成できていなくても満足している場合などについては調べられません。

また、目標は顧客によって異なる点にも注意が必要です。たとえば、給与計算ソフトは、一般的には給与計算の簡便化を目的としたソフトとされています。しかし、顧客によっては簡便化ではなく時間短縮をソフト導入の目標としていたり、すでに導入している給与計算ソフトよりもカスタマイズ性の高さを目標としていたりする可能性もあります。

そのため、正確にGCRを測定するには、顧客ごとに何を求めているか確認し、その目標を達成しているのか調べなくてはいけません。また、目標をいくつかにカテゴライズしてからGCRを測定すれば、商品・サービスの強みや弱み、改善点を分析しやすくなります。

CESとの違い

CES(Customer Effort Score)とは、商品・サービスを利用している顧客が、目標達成のために努力をした度合いを示す数値です。顧客努力指標とも呼ばれます。

顧客が多大な努力を払わないと目標を達成できないときは、商品・サービスのクオリティに問題がある、もしくは商品・サービスが使いにくいと考えられます。定期的にCESをチェックして、少ない労力で顧客が目標を達成できる商品・サービスを開発しなくてはいけません。

CESが低ければ低いほど顧客に労力を使わせないよい商品・サービス、高ければ高いほど顧客に労力を強いる商品・サービスと判断できます。たとえば、次のような質問でCESについて尋ね、5~7段階程度の選択肢を用意して数値化します。

  • サービスを利用する際、手間がかかりましたか?
  • 商品を使用する際、ストレスを感じましたか?

NPSとの違い

NPS(Net Promoter Score)とは、顧客ロイヤリティを測るための指標です。なお、顧客ロイヤリティとは、自社の商品・サービスに対して顧客が感じる愛着のことを指します。CSATとの違いについては以下をご覧ください。

顧客ロイヤリティが高い顧客は、契約期間が満了しても更新する可能性が高く、自社の他商品・他サービスを契約する可能性もあると考えられます。また、少々の値上げや商品・サービスの変更があっても、競合商品・競合サービスに乗り換えないと期待できるでしょう。

NPSは「人に商品・サービスをどの程度勧めたいですか?」という質問で尋ねます。勧めたい度合いが高い顧客は、顧客ロイヤリティが高い顧客です。反対に勧めたい度合いが低い顧客は顧客ロイヤリティが低いため、次のようなきっかけがあれば、解約したり、競合他社の商品・サービスに乗り換えたりすると考えられます。

  • 商品・サービスの値上げ
  • 商品・サービスの内容の変化
  • 魅力ある競合商品・競合サービスの登場
  • 知人などによる競合商品・競合サービスの紹介

NPSはCSATと並び、顧客との関係構築に欠かせない指標です。どちらの指標も定期的に測定することで、よりよい商品・サービスの開発や提供に活かしていきましょう。

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CSATの測定方法

CSATの主な測定方法は次の3つです。

  • ABテスト
  • 顧客のフィードバック
  • アンケート

それぞれの方法の特徴や注意点について解説します。

ABテスト

ABテストとは、AパターンとBパターンを用意し、顧客にとってどちらのパターンがより支持されるのか比較する方法です。基本は2つのパターンの比較ですが、3つ以上のパターンを比較することもあります。

ABテストを実施することで、顧客から支持されるデザインやカラー、キャッチコピーなどの分析が可能です。繰り返し実施すれば、商品・サービスの改善が顧客から評価されているのか把握でき、顧客満足度の変化も確認できます。

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顧客のフィードバック

顧客満足度の指標であるCSATは、顧客のフィードバックによって測定します。基本的な手順は次のとおりです。

  • 顧客に「商品・サービスについてどの程度満足していますか」と質問を投げかける
  • 「非常に満足」「満足」「どちらでもない」「不満」「非常に不満」の選択肢を提示する
  • 「非常に満足」と「満足」を選択した顧客の割合を求める

たとえば、アンケートに回答した顧客が1,000人で、「非常に満足」と回答した顧客が200人、「満足」が300人の場合、CSATスコアは(200人+300人)÷1,000人×100=50%です。

また、CSATスコアは5段階評価が一般的ですが、10段階評価で質問することもあります。その場合は以下の手順で実施します。

  • 顧客に「商品・サービスについての満足度を10段階で評価してください」と尋ねる
  • 10は「非常に満足」、1は「非常に不満」として、数字を記入してもらう
  • 10~8と回答した顧客の割合を求める

アンケート

顧客満足度はアンケートで調べることも多いです。アンケートの主な手法としては、次のものが挙げられます。

  • メール、SMS
  • Webサイト
  • はがき
  • チャットシステム
  • 電話、対面

それぞれの手法と、特徴や注意点を紹介します。

メール、SMS

メールアドレスや電話番号を登録している顧客に対しては、メールやSMSを使って顧客満足度を尋ねるアンケートを実施できます。アンケートフォームを作成し、フォームのリンクをメールやSMSに貼ってから送信しましょう。

一斉送信できるため、手間がかからないのがメリットです。また、郵送とは異なり、送料もかかりません。SMSは比較的開封率が高く、アンケートの回答数も増えると期待できます。

より回答数を増やしたい場合は、回答者の中から抽選で何名かにギフト券などをプレゼントするのも一つの方法です。オンライン型のギフト券なら、送料なしに当選者に届けられ、コストを抑えられます。

メールやSMSはメリットの多いアンケートの手法ですが、メールアドレスや電話番号を知っている顧客のみ実施できる点に注意が必要です。また、迷惑メールフォルダに分類される可能性や、顧客が開封しない可能性もあるため、安心感を与える送信者名やタイトルをつけるようにしましょう。

Webサイト

自社の商品・サービスのWebサイト上でアンケートを実施する手法もあります。顧客側からアクセスしてもらう必要はありますが、顧客のメールアドレスや電話番号を知らなくても利用できるため、より多くの顧客から意見や感想を集められる点がメリットです。

満足度を尋ねる通常の質問(商品・サービスについてどの程度満足していますか)以外にも、使いやすさや買いやすさなどを尋ねる質問も追加できます。また、「ご意見・ご要望があればご自由にお書きください」と自由に記載できる欄を設けておくと、顧客ニーズについての貴重な意見を集められ、商品・サービスの開発に役立てられます。

メリットが多い反面、WebサイトのURLを知っている人のみアクセスできる点に注意が必要です。また、URLを知ってはいても、普段からインターネットを利用しない人はアクセスしないと考えられます。インターネットを日常的に利用している層に限定される手法のため、より広い層から情報を集めるのであれば、次に紹介するはがきや電話などの手法も組み合わせるとよいでしょう。

はがき

顧客の住所・氏名がわかっている場合なら、はがきや手紙を送付してアンケートを実施できます。封書作成や郵送のコスト・手間はかかりますが、インターネットを普段から利用しない顧客にも回答してもらえるため、より幅広い層から意見を集められます。

ただし、顧客の住所・氏名を知っているときのみ利用できるだけでなく、開封されない可能性や開封されても回答されない可能性があるでしょう。また、顧客側はアンケートに回答するだけでなく、ポストに投函しなくてはいけません。そのため、手間がかかり、回答率が低くなる可能性も想定されます。

開封したくなるようにお得な情報が入っていることを封筒に記載したり、アンケート回答者を対象としたプレゼント企画を実施したりすることで、回答率を高める工夫をしてください。

チャットシステム

チャットサービスで商品・サービスへの問い合わせを受け付けている場合なら、オペレーターやチャットボットとのやり取り終了後に満足度を尋ねる方法もあります。自動的に「対応にご満足いただけましたか?」などの質問を画面に表示させ、5段階評価や10段階評価で回答してもらう、あるいは、自由回答欄を設けて感想を記載してもらいましょう。

企業側・顧客側のどちらにとっても手間がかからない方法のため、負担が少ない点がメリットです。また、ワンクリックで回答できるようにしておけば、高い回答率を期待できます。

商品・サービスの問い合わせ以外にも、オンラインショップを利用した顧客を対象にアンケートを自動表示する方法もあります。その場合も、簡単に回答できるようにしておけば、顧客側に負担を強いないため高い回答率を見込めるでしょう。

電話、対面

顧客に直接電話をかけて、アンケートを実施する方法もあります。その場で回答を得られるため、郵送などに比べると短期間で顧客満足度を調べられる点がメリットです。

ただし、あまり質問項目が多いと顧客の負担が多くなるため、最後まで回答してもらえないかもしれません。質問を絞り、答えやすいようにしておきましょう。

また、顧客の職場や自宅を訪問して、対面でアンケートを実施する方法もあります。直接会って回答を依頼するため、電話に比べると回答率が高くなります。ただし、調査員の人件費や交通費などのコストがかかること、一つの回答を得るために時間がかかりすぎて効率性が低いことなどに注意しましょう。

CSATを活用するメリット

顧客満足度を定期的に測定・評価することで、商品・サービスをよりよいものに改善するヒントを得られます。また、顧客から支持される商品・サービスに改善すれば、売上増にもつながるでしょう。

顧客満足度を測る指標としてCSATを用いるメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  • 簡単に測定できる
  • 顧客の負担が少ない
  • 認知度が高い

それぞれのメリットについて説明します。

簡単に測定できる

CSATは測定が簡単です。「商品・サービスについてどの程度満足していますか」という一つの質問だけで測定に必要なデータを得られるため、計算も簡単で負担が軽い方法です。

また、Webサイトや電話、はがきなどのさまざまな手法を利用できるため、簡単に多くの回答を収集できます。顧客満足度の測定を簡単に実施したいときは、まずCSATを検討できるでしょう。

顧客の負担が少ない

CSATは調査を実施する企業側にとって負担の少ない方法ですが、顧客側にとっても負担が軽い方法です。通常は5段階評価もしくは10段階評価で該当するものにチェックを入れてもらうだけのため、数秒で回答できます。

自由回答欄を設けることもありますが、基本的には5段階評価か10段階評価を実施したうえで、「何かご意見・ご要望がありましたら……」という形で表記するため、顧客は自由回答をするかどうか自由に選択できます。質問が多すぎることにはならないため、気軽に参加してもらえるのもメリットです。

認知度が高い

CSATは日本だけでなく、世界的にも利用されている認知度が高い指標です。自社の商品・サービスを海外企業や外資系企業に紹介するときも、CSATを用いた分析を掲載すれば、自社商品・自社サービスを顧客満足度をアピールしやすくなるでしょう。

また、CSATを用いて顧客満足度を測定している企業は多いため、競合商品・競合サービスと比較するときにも活用できます。客観的に見た自社商品・自社サービスの優位性を示すときにも、CSATを利用しましょう。

CSAT活用時の注意点

CSATはメリットの多い顧客満足度の指標ですが、いくつか注意すべき点もあります。とりわけ次の点には注意が必要です。

  • 客観性が低い
  • 顧客満足度が高い・低い理由を分析できない
  • 回答者が限定的になる傾向にある
  • 回答者にバイアスがかかる

それぞれの注意点について解説します。

客観性が低い

CSATは他社商品・他社サービスと比較するときには、ある程度客観性のある指標として活用できます。しかし、CSAT自体が顧客の感情を数値化したもののため、客観性が低い傾向にあります。

たとえば、問題なく商品・サービスを利用できた場合でも、すべての顧客が「非常に満足」と答えるわけではありません。商品・サービスとは何の関係もない別件でトラブルがあり、気持ちが落ち着かなかったという理由で、「どちらでもない」や「不満」を選択する可能性があります。また、顧客が取扱説明書を読まなかったことにより、スムーズに利用できなかったとしても、「不満」や「非常に不満」を選択するかもしれません。

顧客満足度が高い・低い理由を分析できない

CSATは顧客満足度が高いか低いかを測定する手法です。「商品・サービスについてどの程度満足していますか」という一つの質問では、なぜ顧客満足度が高いのか、あるいはなぜ低いのかについては分析できません。

アンケートフォームを利用するときなど、顧客に複数の設問が可能な状況なら、次のようにいくつかの要素に分けて顧客満足度を尋ね、ある程度理由を分析できるようにしておきましょう。

  • 商品のデザインについてはどの程度満足していますか
  • サービスを利用する手順についてはどの程度満足していますか
  • 商品・サービスの価格についてはどの程度満足していますか

また、電話や対面などの顧客に直接アプローチする方法なら、さらに自由な回答を得られます。顧客満足度が高い理由や低い理由についての情報も得られ、詳細分析が可能です。

回答者が限定的になる傾向にある

CSATは個人に向けた調査です。そのため、商品・サービスを世帯や企業で利用する場合は、誰が回答するかによって、顧客満足度の結果が大きく変わります。

たとえば、給与計算システムを導入した企業に、「商品・サービスについてどの程度満足していますか」と尋ねる場合、企業内で給与計算システムの担当者全員が回答するわけではありません。たまたま回答を担当した人が給与計算システムに不満を持っていたなら、ほかの担当者全員が満足していても、その企業に関しては「不満」という答えが出されることになります。

より正確な結果を得るためにも「関係者全員でお答えください」と一言添えられますが、実際に全員が相談して回答をまとめるとは限らないため、結局は回答者の意見に左右されてしまうでしょう。

回答者にバイアスがかかる

アンケートへの回答は強要できません。そのため、回答するかどうかは回答者の自由意思に任せられます。

商品・サービスに対して「素晴らしい!満足した」と考える人や、「使いにくい!不満だ」と考える人なら、自分の意見を企業側に伝えるためにもアンケートに回答すると考えられます。しかし、商品・サービスに対してポジティブ・ネガティブな印象がないときは、アンケートに参加するモチベーションが低く、回答しない可能性があるでしょう。そのため、回答が両極端になりがちで、実際よりも満足度も不満度も高く出る傾向にあります。

CSATの測定により期待できる効果

CSATを測定することで、次の効果を期待できます。

  • 顧客獲得
  • ブランディング強化
  • 集客コスト削減
  • 収益向上
  • 顧客ロイヤリティの向上

それぞれの効果について見ていきましょう。

顧客獲得

CSATを測定すると、商品・サービスごとに顧客満足度の高さを把握できます。顧客満足度が高い商品・サービスの販売に注力すれば、ニーズが高い商品・サービスを集中的に営業でき、スムーズな顧客獲得を期待できます。

ブランディング強化

CSATで顧客満足度を数値化すれば、顧客獲得の指針となります。満足度が高い顧客が増えると、口コミや評判によってさらに多くの人に自社商品・自社サービスの魅力を届けられるでしょう。自社商品・自社サービスの魅力が広く伝わると、ブランディング強化にもつながります。

集客コスト削減

顧客満足度を高めるための施策を実施することで、広告宣伝に注力しなくても、集客できるようになります。また、高い満足度を持つ顧客が自発的に宣伝する可能性もあり、集客コストの削減も実現しやすくなります。

収益向上

顧客満足度を高めることで、顧客離れを減らしつつ、新規顧客の獲得が可能になります。収益向上も実現できるでしょう。また、満足度の高い顧客をターゲットとして営業すれば、自社の他商品・他サービスの購入も期待でき、さらに収益増を実現しやすくなります。

顧客ロイヤリティの向上

顧客満足度を高める施策を実施すると、顧客の満足度が高くなるだけでなく、企業に対する信頼度も高められ、顧客ロイヤリティの向上も期待できます。顧客ロイヤリティが向上すると、長期的な関係維持を実現しやすいため、安定した収益につながります。

顧客ロイヤリティを分析できるおすすめツール

顧客ロイヤリティを測定するには、顧客分析が必要です。顧客の行動や意思決定要素を分析すれば、顧客ロイヤリティを高める施策を構築しやすくなります。

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商品・サービスの向上にCSATを活かそう

CSATなどの顧客満足度を定期的に測定することで、より満足度の高い商品・サービスへと改善しやすくなります。顧客分析を自動化できるツールを使えば、より簡便に顧客満足度を調べ、マーケティングや営業の施策にも活かせます。

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cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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