テレワークに最適な環境とは?作り方や必要なツールを徹底解説

2023-04-11 コラム

多くの企業で導入されているテレワークをゼロからはじめる場合、何を準備すればいいか分からないことがあります。本記事ではテレワークをするにはどうやって環境づくりをすればいいのか、また導入に際して気を付けるべきポイントについて説明していきます。

テレワークの環境作りに重要な4つのポイント

テレワークの環境作りに重要な4つのポイント

テレワークをはじめるためには、環境づくりが必要です。テレワークの環境を一から作る場合、機器以外にも用意するものがあります。

ネットワーク環境

テレワークはオンラインで社員同士がやり取りするので、安定したインターネット環境は必須です。ネットワーク環境を整えて、パソコンやスマホなどが通信できるように設定しておきましょう。

セキュリティ環境

テレワークをする上ではネットワーク環境が欠かせませんが、ネットワーク上で重要な情報をやり取りするため、セキュリティも重要です。ウイルスからデバイスやデータを守るセキュリティソフトを導入しましょう。

備品などの作業環境

テレワークにはパソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスが必要です。他には仕事をするためのデスク、チェア、エアコン、照明、プリンタ―、印刷用紙なども用意しておきましょう。

とくに長時間座っているチェアとデスクが体型に合っていないと、効率が悪くなるだけでなく、健康を損なってしまう可能性もあります。パソコンや周辺機器にばかりを意識してしまいますが、こうしたチェアやデスクにもきちんと気を配るべきでしょう。

社員の管理環境

テレワークを導入すると人材管理が難しくなります。従業員が自宅で働くため、上司は部下が毎日業務を計画的に行っているか確認しにくいのです。

会社によっては従業員の部屋にカメラを設置してもらい、撮影しながら業務をさせることで従業員が怠けないようにする会社もあるようです。ここまでキッチリとは言いませんが、ツールなどを導入してこまめに連絡がとれるようにするべきでしょう。

ネットワーク環境の整備ポイント

ネットワーク環境の整備ポイント

オンラインで仕事のをやりとりするテレワークには、安定したネットワーク環境が必要です。安定したネットワーク環境を整備するためには、以下のことに留意してください。

必要な通信速度を考える

安定したネットワーク環境に必要な通信速度は、業務内容によって異なります。メールやLINEでやりとりするだけなら1Mbpsあれば十分です。

Googleドキュメントでファイルを共有する場合も同等の通信速度で使え、ビデオ会議を毎日のように行う場合でも3Mbpsあれば問題ありません。

回線タイプを考える

今インターネット回線は超高速で高画質動画を視聴するのもさくさくできることを謳っている会社が多いです。しかし、テレワークで超高画質動画を視聴することはあまりないので、必ずしも高速通信回線がいいわけではありません。

ADSL

ADSL回線は電話回線を使ったインターネット環境です。自宅に繋がっている電話回線を使うので工事がいりません。オンラインで申し込んで自宅に届く機器を自分で設置することで使えます。月額2,000円以下でお得な会社もあります。ただし、光回線が主流となっているのでサービスを終了している会社が多く、高画質動画を万が一視聴する場合は再生できないこともあります。

光回線

ネットワーク環境で最も通信速度が速いのが「光回線」です。例えば、フレッツ光では最大通信速度が1Gbpsです。超高画質動画でも快適に視聴できます。送受信するときの抵抗が少ない光ファイバーを使った回線なので、桁違いに速度が早いという特徴があります。ただし、専用の回線を設置する工事が必要で、初期費用に10,000円程度、月額料金に3,000∼6,000円程度費用がかかってしまいます。

無線回線(Wi-Fi)

無線回線は光回線を設置した上で自宅内に電波を飛ばすために設置する場合と、無線回線のみでネットワーク環境を整える場合があります。回線工事がいらないこと、ルーターがあればどこでもインターネットと繋がることなどのメリットがありますが、集合住宅で光回線を使う場合と料金がほとんど変わらない、無線なので障害物にぶつかると通信が不安定になるなどデメリットがあります。

一定額の負担を会社が負担する

ネットワーク環境を整えるためには、光回線だと特に費用がかかります。従業員がテレワークの環境を整えやすいように、一定額を会社が負担している企業が多いです。負担するのは導入にかかる費用だけではなく、月額の料金もです。ただし、テレワーク用、プライベート用との線引きが難しいため完全に会社負担にするのではなく、一部を負担するという選択をとる企業が多いようです。

セキュリティ環境の整備ポイント

セキュリティ環境の整備ポイント

ネットワーク環境を整えたら、次はセキュリティ環境を整備します。テレワークの導入を決めかねている企業が多いのは、セキュリティ問題があるからです。

まずテレワークでの情報に関する方針やルールをマニュアル化し、共有します。そしてIDやパスワードの発行、セキュリティソフトの導入、データの暗号化などを行います。こうしたデバイス上のセキュリティ対策をしっかり行うことで、ウイルス感染などによる情報漏洩を防げます。

テレワークのシステムを考える

テレワークを導入する際はシステムの導入を考える必要があります。離れたところから管理者や、従業員たちがひとつのコンピュータにアクセスできる環境が必要です。

リモートデスクトップ

リモートデスクトップとは、コンピュータのデスクトップ画面を他のコンピュータに転送して遠隔操作することです。WindowsPCなら標準搭載されています。テレワークでの仕事で不明瞭な点があった場合に、リモートで操作して作業方法を教えることができます。

仮想デスクトップ

サーバーの中にそれぞれのユーザーの架空PCをつくって、タブレットや自宅のパソコンから遠隔操作するシステムです。社内でパソコンを使っているときと同じように、社内システムを社外でも操作できます。

クラウド型アプリ

クラウドサービスを利用してファイルを共有したり、データを共有したりする方法もよく導入されています。メリットはPCにアプリをインストールするだけなので、導入が簡単なこと、無料で使えるサービスが多いことです。

会社PCを持ち帰る

会社で使っているPCを自宅に持ち帰って仕事をするシステムも多く導入されています。ただPCを持ち帰るだけではなく、VPN装置などを経由して社内システムにログインします。PCの持ち出しは内蔵されているデータも一緒に持ち出すのでセキュリティ性が低いのが難点です。

ルールによるセキュリティ対策を実施する

テレワークでセキュリティ対策をするなら、システムだけではなく、ルール作りは必須です。ネットワーク環境は公共Wi-Fiはユーザー全員で同じパスワードを使うので、セキュリティが低いです。データを覗かれる可能性も高いので、モバイルWi-Fiがおすすめです。

またPCやタブレットの置忘れ、盗難などに気を付けることも、いつも以上に呼びかける必要があります。

技術的なセキュリティ対策を実施する

システムやルール以外にも技術的にセキュリティ対策を行いましょう。アンチウイルスソフトをPCにインストールしたり、暗号化(VPN)ツールを経由してから社内システムやクラウドにアクセスしましょう。

物理的なセキュリティ対策を実施する

また使用するPCのOSが古いバージョンのままだとセキュリティ性にかけます。最新のOSにアップデートする、PCそのものがスペックの場合は買い替えをする、USBにデータのバックアップをとり、いざという時のために備えるなどしてください。

他には、ソフトや紙資料の取り扱いに関する注意事項を、マニュアルやメールで従業員に周知しましょう。

作業環境の整備ポイント

作業環境の整備ポイント

従業員の自宅環境はひとりひとり違うので、一定の水準で統一する必要があります。

作業に必要な備品を揃えるサポートをする

パソコンや周辺機器など、作業を進めるうえで必要不可欠な備品は積極的に取り揃えるようにしましょう。仕事を進めるために絶対に必要となる品物は会社が支援するという考えが大切です。

PC

Googleドキュメントやクラウドサービスなどに対応していない古い機種は買い替え費用を一部負担することで実現しやすいです。

モニター

PC画面があるので必要ないと用意しない人もいますが、デスクが低い場合は肩コリや首コリの原因になります。目線の高さのモニターを使えば、快適に仕事できます。

キーボード、マウス

キーボードやマウスも壊れていたり、デスクのサイズに合っていないと毎日の業務がはかどりません。場合によっては買い替えも検討してください。

作業に関連する備品を取り揃える

直接的に必要ではなく、あればベターという備品も取り揃えるべきでしょう。細かな備品のオフィスとのクオリティの違いが積み重なると、作業効率が落ちてしまいます。

ヘッドホン

テレビ電話やオンライン会議、マニュアル動画などの視聴の際に必要になります。仕事の内容に合わせて購入します。

デスク

ローテーブルやダイニングテーブルで作業をすると、姿勢が悪くなり、健康を害する原因になります。作業しやすいサイズのものを選びましょう。

チェア

長時間座りっぱなしになるため、椅子は座りやすく、足がかかとまでしっかり床につくものを選びます。

空調

オフィスでは適温に調節されていることが多いですが、自宅ではそうはいきません。エアコンが古くなっていないか確認しておきましょう。

照明

パソコンを使う際は周りを明るくしておかないと、眼精疲労が溜まりやすいです。場所を取らない、明るさ調節が細かくできる照明を選んでください。

育児グッズ

子育て中の従業員は子供の面倒を見ながら仕事をします。子供の様子を見守るカメラなど、育児グッズを購入して仕事と両立しやすい環境を作る必要があります。個人で負担するのは大変なので一部費用を負担しましょう。

社員の管理環境の整備ポイント

社員の管理環境の整備ポイント

テレワークだと従業員と直接会うことが減るため、計画的に業務に取り組んでいるか確認しにくいです。人材管理環境を整えてください。

テレワーク用のツールを導入する

テレワークにおいて人材を管理する環境を整えるためには、専門のツールを導入することが効果的です。テレワークで用いられている主なツールを種類別に紹介します。

オンライン会議ツール

オンライン会議ツールはSkypeやZoomなどがあります。無料でインストールできるツールも多く、導入のハードルはかなり低いです。コミュニケーションが不足しやすいテレワークですが、こうしたツールを用いて定期的にオンライン会議を開けば認識のズレを防止することができます。

チャットツール

チャットワークやLINEグループなど、簡単にこまめに連絡が取れるツールも使いましょう。スマホにもインストールして、いつでも連絡事項を確認できるようにします。

グループウエア

グループウエアを導入すれば、コミュニケーションを取ることはもちろん、情報公開や管理を行い、在籍情報を把握することもできます。

タスク管理ツール

お互いの距離が近いオフィスでは口頭でタスクの進行状況を確認し合う方が簡単ですが、テレワークだと難易度が高いため、タスク管理ツールを活用しましょう。上司は部下の管理が楽になり、従業員は次にやるべきことが見えるようになるため、効率が上がります。

ファイル共有ツール

完成したタスクを提出する際はファイル共有ツールを活用しましょう。毎回ファイルを作成して送信しなくても、データを共有するだけでいいので、作業の手間を減らせます。

勤怠管理ツール

会社にいるのと遜色のない環境を作るためには勤怠管理ツールの導入も大切です。仕事の時間と休みの時間を区別しにくくなるテレワークで、出勤や退社、休日を申請するなどして労働時間を明白にできます。

こうしたツールを必要に応じていくつか組み合わせることで、快適な労働環境をテレワークでも実現できます。

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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