リピート率を高めるには?リピーター率との違いや計算方法、7つの対策を紹介

2025-02-18 コラム

リピート率とは、顧客がどれだけ継続して商品を購入しているかを示す指標です。売上を安定させてビジネスを成功させるためには、リピート率の向上が欠かせません。

本記事では、リピート率の向上が重要な理由や低下する原因、向上させるための対策を解説します。

リピート率とは?

リピート率とは、一定の期間内に初めて商品を購入した顧客の内の、再購入した顧客の割合です。一定期間内に購入を繰り返す顧客が多いほどリピート率は高くなり、一度きりの顧客が多いほど低くなります。

リピート率の数値が高いほど顧客は自社商品を継続的に購入しており、商品を気に入っていると判断できます。リピート率が向上することで、売上の増加が期待できます。また、リピート率は顧客満足度や顧客ロイヤリティの高さを測る指標にもなるでしょう。

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リピート率とリピーター率の違い

リピート率と混同されやすい指標に、リピーター率があります。言葉は似ていても意味や性質は異なるため、注意してください。リピート率は新しい顧客が商品に満足して継続的に購入している割合を表すものであるのに対し、リピーター率はすべての顧客のなかでリピーターが占める割合を指します。

リピート率は新規顧客数をもとに計算しますが、リピーター率はすべての顧客数をもとにして、主に既存顧客を維持できているか確認するために算出します。

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リピート率の計算方法

リピート率は、次の計算式で求められます。

  • (特定期間内に複数回購入した顧客数÷その期間内の新規顧客数)×100

1月に初めて購入した人の総数が800人で、そのうち200人が1月中に2回目の購入をした場合の計算式は以下のようになります。

  • (200人÷800人)×100=25

この場合、リピート率は25%です。25%が高いか低いかの判断は、扱う商材や業種などによって異なります。

計算に設定する期間は「月間」だけでなく、「四半期」や「年間」「累計」などがあります。いつ・どのような状況におけるリピート率を知りたいかによって期間を変えるとよいでしょう。定期的な調査のほかに、キャンペーンの期間を設定することも、施策の効果を検証する上で有効です。

リピート率の向上が重要な理由

リピート率の向上がビジネスで重要な理由は、売上が安定したり、新規顧客獲得のコストを削減できたりするためです。

ここでは、リピート率の向上が重要な理由について詳しくみていきましょう。

売上が安定するため

リピート率の向上が重要である理由の一つは、再購入するユーザーを一定担保することで、売上の安定に繋げられることです。企業の収益は顧客が商品を購入する回数に比例し、1人の顧客が何度も商品を購入するほど、全体の売上が上がります。何度も繰り返し購入する顧客が増えれば、それだけ売上が安定し、業績アップと事業の成長につながるでしょう。

ロイヤリティの高い顧客が継続的に商品を購入することで、関連商品への購入を促すクロスセルや、より高価な商品の購入を促すアップセルの機会も増えます。より売上の向上が期待できるでしょう。

少子高齢化における購買頻度低下の改善につながるため

少子高齢化により人口が減り、顧客の絶対数が減少していることも、リピート率の向上が重要な理由です。顧客の数が減少することで新規顧客の獲得がこれまでよりも難しくなるため、いかに既存顧客にリピーターになってもらい、長期的に継続購入してもらえるかがポイントになります。

継続的に購入してもらうためには、リピート率を高める施策に注力することが重要になるでしょう。

新規顧客獲得のコストを削減できるため

リピート率の向上は、新規顧客獲得コストの削減につながります。新規顧客を獲得するためには広告やマーケティング活動が必要になり、既存顧客にかけるよりも多くのコストが必要になります。そのため、既存顧客のリピート率向上に注力することで、コストを抑えて売上を上げることが可能です。

これは、「1:5の法則」というマーケティングの法則にも示されています。1:5の法則とは、新規顧客を獲得するために、既存顧客を維持するよりも5倍のコストがかかるという法則です。

既存顧客は自社ブランドや商品に興味を持ち、信頼関係を築いていることから、新規顧客と比べるとマーケティングのコストは低くなると考えられます。

顧客満足度の指標になるため

リピート率は、顧客満足度の高さを図る指標になります。顧客満足度とは、顧客がブランドや商品にどれだけ満足しているかを示すものであり、数値化するのは容易ではありません。

顧客が繰り返し購入するということは、企業やブランド、商品に満足していると考えられるため、リピート率によって顧客満足度を知ることが可能です。リピート率が上がれば、それだけ顧客満足度も向上したと判断できるでしょう。

反対に、リピート率が下がっている場合、商品やサービスの質などになんらかの課題がある可能性があります。

リピート率を定期的にチェックすることで、商品・サービスが抱える課題に気づき、改善に取り組めます。

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リピート率が低下する原因

リピート率がなかなか上がらない場合、次のような原因が考えられます。

  • 商品・サービスの満足度が低い
  • 既存顧客へのフォロー不足
  • 競合他社への乗り換え

リピート率が低下する主な原因をみていきましょう。

商品・サービスの満足度が低い

リピート率が下がるのは、顧客が商品・サービスに満足できていないことが大きな原因と考えられます。どれだけマーケティング施策を工夫しても、商品やサービス自体に満足できなければ、リピートにはつながりにくいでしょう。

満足度が低い理由は、商品の品質や機能、価格など顧客によってさまざまです。商品自体に問題はなくても、店頭での接客や問い合わせへの対応、アフターサービスに不満がある場合もあります。

顧客満足度を確かめるためには、定期的にアンケートやモニター調査などを行って顧客の声を集め、分析することが必要です。また、顧客と交流できる場を作り、リアルな声を集めることで顧客満足度のチェックができるでしょう。

既存顧客へのフォロー不足

既存顧客へのフォローが少ない場合も、リピート率が下がる原因のひとつです。商品やサービスに魅力があっても、リピーターに対する対策をしなければ、リピート購入にはつながりにくいでしょう。特に競合他社が多い場合、手厚いフォローをしている会社に乗り換える可能性があります。

ポイントカードを発行したり、会員制にしてリピーターへの特典を設けたりするなどの対策を講じることが、リピート率を高めるコツです。

積極的なフォローにより、顧客との信頼関係を築けるでしょう。

競合他社への乗り換え

競合他社への乗り換えでリピート率が下がる場合もあります。同じような商品を提供している競合が多い場合、顧客は比較検討して、より良いと感じた商品を選ぶでしょう。商品の質や価格、フォローを積極的に行なっているなど、乗り換えを考えるポイントはさまざまです。

競合との差別化ができなければ、乗り換えられるリスクは大きいでしょう。自社商品を選んでもらうためには、商品の特徴や価値、接客サービスなどの差別化を図り、積極的にアピールすることが大切です。

リピート率を向上させる7つの対策

リピート率を高めるためには、効果的な対策を考え、実施する必要があります。ここでは、リピート率向上に役立つ7つの対策を紹介します。

1.初回購入者に2回目の購入を促す

リピート率の向上には、初回の購入者に2回目の購入を促す施策が重要です。通常、2回目の購入までに約7割の顧客が離脱し、3回目や4回目の購入と比べて離反率が高いとされています。

そのため、初回の購入者へのフォローに注力しなければなりません。

たとえば、次のようなフォローが考えられます。

  • 次回の購入で使える割引クーポンを発行する
  • 購入後のお礼メールを配信する
  • 商品のリピートで得られるメリットなど、役立つ情報を提供する
  • 関連商品のおすすめメールを配信する

自社ブランドや商品への愛着を高めてもらい、信頼関係を築くためにも、初回購入者へのフォローが大切です。

2.キャンペーン企画を実施する

既存顧客に向けたキャンペーンの実施も、リピート率向上に効果的です。リピート購入限定の割引や限定プレゼントなど、リピート購入でメリットを感じられるキャンペーンを定期的に行うとよいでしょう。

キャンペーンを実施すれば、今すぐには必要ないと思っても、「お得だから購入しておこう」と購入してくれる場合もあります。「キャンペーンがある会社」と認識され、購入を優先的に検討してくれる可能性もあるでしょう。

3.セグメントを分けた施策を行う

リピート率を高めるためには、セグメントごとに施策を検討することが大切です。まだ初回の購入から間もない顧客と、1年間継続して購入している顧客とでは、アプローチの方法は異なります。

顧客をひとまとめにするのではなくセグメントに分けることで、適切なタイミングで情報を提供できます。

蓄積した顧客情報を年代や購入した商品、購入累計額、初回の購入からの期間などで分類することで、より適切なアプローチができるでしょう。

4.顧客と交流できる場を持つ

リピート率向上には、顧客と直接交流できる場を作ることも大切です。

顧客同士、および顧客と企業との密接なつながりを作れる場所があれば、顧客満足度やロイヤリティを高める効果が期待できます。直接コミュニケーションをとることで顧客は自社への愛着や信頼を高め、リピート率向上につながるでしょう。

企業と顧客の交流を深めるプラットフォームであるcoorum(コーラム)は。、交流を通して顧客の心理や行動データを収集することで、マーケティングや事業戦略を支援が可能です。顧客の声を収集して活かすことで、リピート率向上に寄与します。

5.顧客向け会員制度を作る

購入者向けの会員制度を作ることも、リピート率を上げるために有効です。会員制度では、会員限定の割引やクーポンの発行など、幅広いサービスを提供できます。顧客ロイヤリティを高める効果も期待できるでしょう。

特に、会員にランクをつける施策がリピート率向上に効果的です。「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」などいくつかのステータスを設け、条件を達成するとランクが上がる仕組みを作ります。

ランクが上がるごとにポイントの倍率アップやプレゼントなどの特典を用意することで、ランクアップを目指すためのリピート購入を促せるでしょう。たとえば、ランクアップに「一定の期間内に購入額が一定金額以上」という条件を設定すると、リピート購入を促す効果が高まります。

会員制度は、顧客データを蓄積できる点もメリットです。収集したデータを活用し、さらに効果的なアプローチができるでしょう。

6.アフターフォローやサポート体制を充実させる

アフターフォローやサポート体制を整えることも、リピート率向上につながります。たとえば、次のような施策があげられます。

  • カスタマーセンターで問い合わせ対応を行う
  • FAQページを充実させる
  • チャットボットを導入する

返品やキャンセル、配達状況の確認といった個別の細かい要望に対応できるカスタマーセンターがあれば、顧客満足度が上がるでしょう。また、FAQページやチャットボットなど、いつでも疑問を解消できる場を設けることも、行き届いた会社だという印象を与えます。

商品の購入後も手厚いサポート体制があることで、顧客の満足度は高まります。「この会社で購入すれば安心」「何かあったときも対応してもらえる」と感じてもらえば、次の購入につなげることができるでしょう。

7.オムニチャネルで顧客との接点を増やす

オムニチャネルで顧客との接点を増やすことも、リピート率向上に役立ちます。オムニチャネルとは、企業と顧客の接点となるチャネルを連携させ、顧客にアプローチする戦略のことです。どの販路からでも顧客が意識することなく商品を購入できるようにします。

実店舗になかった商品をECサイトで検索し、支払いを店舗で済ませて商品を自宅で受け取るというように、店舗とECサイトの購入をつなぐことが可能です。

オムニチャネル化により購入の機会が増えることで、リピート率の向上が期待できるでしょう。

8.CRMを活用する

リピート率の向上には、CRMの活用も効果的です。CRMは「Customer Relationship Management」の略で「顧客関係管理」とも呼ばれます。

顧客満足度を高めて売上向上を目指すには、個々の顧客の購買意欲が高まるタイミングを見極め、適切なアプローチを行うことが必要です。

閲覧履歴や購買履歴を分析し、顧客の興味・関心に合わせたタイミングで商品をアピールすれば、購入につなげることができるでしょう。CRMツールの導入により、顧客への適切なアプローチとリピート率の向上を図れます。

CRMツールは、製品により搭載されている機能はさまざまです。基本的には、次のような機能があります。

  • 顧客管理:氏名や電話番号、メールアドレスなど、顧客の基本情報を一元管理する
  • メール配信管理:セールやイベント情報などを該当する顧客に自動配信する
  • コンタクト履歴:顧客とのコミュニケーション履歴を保存する
  • 顧客セグメンテーション:蓄積された顧客属性や興味・関心、購買履歴などを軸に顧客分類する
  • サポート管理:電話、メールなど顧客とのコミュニケーションの履歴を管理する

CRMツールでは、顧客情報や行動履歴、顧客との関係性などを一元管理できます。導入により顧客データを収集して傾向を把握し、顧客それぞれに適したアプローチができるでしょう。

施策への反応もツールに蓄積・確認できるため、効果があった施策を確認し、効率的にリピート率向上を図れます。

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リピート率を上げる際の注意点

リピート率を上げる際には、次の点に注意しましょう。

  • 継続的なコミュニケーションを図る
  • 安易な値引きや特典付与は控える

それぞれ、詳しく解説します。

継続的なコミュニケーションを図る

顧客は日々さまざまな情報に触れており、接触がなくなれば企業ブランドや商品への関心も薄れていきます。休眠顧客にならないよう、継続的にコミュニケーションを図ることが大切です。SNSやメール、DMなどを活用し、定期的に接触するようにしましょう。誕生日にメッセージや割引特典を送ることも効果的です。

顧客の声を収集するために、イベントを開催したり、オンライン上で交流する場を設けたりして、自社のファンやリピーターとの接点を持ち続けることで、コミュニケーションの密度は高まります。

安易な値引きや特典付与は控える

値引きや特典付与はリピートを促すために効果的ですが、安易に行うのは避けましょう。値引きの繰り返しは商品の価値を落とすことになり、企業ブランドにも影響を与えます。顧客は「また値下げするのではないか」と期待して、通常価格では購入しなくなる可能性があります。

特典を過剰に提供することにも注意が必要です。特典に惹かれてリピート率は向上しても、コストがかかり過ぎたり利益がでなかったりすれば、本末転倒になるでしょう。利益とのバランスを考え、長期的に継続できる特典を用意するようにしてください。

coorumでリピート率の向上を図ろう

リピート率は、新規顧客のうち再度購入した人の割合であり、高めることで売上の安定を図れます。顧客満足度や顧客ロイヤリティの高さを測る指標にもなるでしょう。

リピート率向上に効果的な対策には、キャンペーンの実施や会員制度などがあげられます。さらに、顧客と継続的にコミュニケーションできる場所を作るることで、顧客ロイヤリティを醸成することが可能です。

coorum(コーラム)であれば、顧客と密なコミュニケーションできる場を作り、継続的な接点を構築できます。コミュニティをベースに顧客のロイヤリティ向上を実現するとともに、ゲーミフィケーションなども活用することで商品やサービスに関する顧客の声を収集・顧客分析が可能です。

いつでも好きなときに顧客の声を収集でき、顧客起点の効果的なマーケティングを実施できます。顧客と継続的なコミュニケーションができるようになれば、長期的で良好な関係を築けるでしょう。これにより、広告に頼らず自社ブランドや商品のファンを着実に増やし、リピート率向上や売上の安定を図れます。

リピート率の向上にぜひcoorum(コーラム)をご活用ください。

cxin

株式会社Asobica cxin編集部。
コミュニティやファンマーケティングに関するノウハウから、コミュニティの第一人者へのインタビュー記事などを発信。

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